木造住宅 | |
家族構成 | 御夫婦と子供2人の4人家族 |
ご要望 |
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リノベーション費用 | 約860万円 |
工期 | 73日 |
木造住宅のリノベーションプランを考える
クラアイアント様は外観の形が一般的に見られるような四角形の形をした住宅ではなく円形が取り入れられてる不思議な形をした中古の木造住宅を気に入り購入。
リノベーションを考えていたため購入する際に、工事を済ませてから住むか。それとも、住んでみてからじっくりリノベーションプランを考えるか迷ったと言っていました。
住むことで、具体的にどのようなところに手を加えたいかが見えてくると言いますが、クラアイント様がまず思ったのは内部は大きな窓があるため全体的に明るいのですが、細かく壁によって仕切られており、この間仕切り壁のせいで、生活しにくく暗い。
どの間仕切り壁をなくし明るく開放的にするかという具体的なプランや考えなどはなく、近くにある設計事務所や工務店にプランの依頼をし話あいながらプランを決めていこうとしました。
多くのクライアント様と話して思うのは、どの間仕切り壁を撤去し、間取りはこうで、内装の色はコレというように具体的にしてからでないと設計事務所やリフォーム会社に相談できないと考えている方が多いのですが、要望が決まっているのであれば、とりあえず問い合わせしたらいいのではと思います。
クラアイント様が近くの設計事務所やリフォーム会社に相談した時は、まだ当サイト(リノベーション・リフォーム見積お役立ち隊)のことは知らなかったようです。
1階の間取りはLDK(リビング・ダイニング・キッチン)と浴室・洗面脱衣室・玄関によって構成されており、2階は寝室とトイレ。
設計事務所やリフォーム会社が作成したプランはクライアント様の要望にいまいち当てはまりませんでした。このため、まだ概算見積に進んでいない状態。
クラアイント様によってことなるのですが、まずは自宅を見て欲しいという方と、最初は電話やメールで進めて具体的に工事計画を進めると決めてから私がご自宅にお伺いするという2つのパターンがあります。当案件は後者で、最初は、電話やメールでのやり取りから始まりました。
家族構成は御夫婦と子供2人の4人家族。予算は900万円。
電話・メールでのやり取りによって次第にリノベーションを希望しているのが分かりました。
ただ、木造住宅なので耐震壁は確保しなければいけない。木造住宅のプラン作成で最も難しいのが空間構成と構造との関係を上手く結びつけながら考えないといけないこと。
正直、プランニングする上でもう少しご家族のことや、現状のお家の情報がほしいとは思いましたが、現状の写真を丁寧に撮っていただいており、図面と照らし合わせることで現状の状態をイメージすることができたのでプランニングを進めました。
開放的というと横方向つまり間取りを広く取るという風に解釈することが多い。しかし限られた建物の中でWIC(ウォークインクローゼット)も設け開放的なLDKをと考えても限界がある。
階段を含めたLDKに関してはクラアイント様によって大きく分かれます。
予算が限られているため、1階のトイレ・洗面脱衣室は手を加えないことにしました。浴室はユニットバスを取り替える。LDKは階段を含め開放的にしWICを含めた間取りにしました。
この時に出したプランは上記にある図面とは配置などが異なりますが階段を含めたLDKの間取りは変わりません。そして驚くことに、階段を含めたLDKのプランが決定打となりました。
クライアント様に当サイト共に今後の工事計画を進めるか意思確認をしました。プランが気に入られたことが大きく、当サイト共に工事計画を進めていくという返事をいただきました。
最初に小さい女の子2人にご挨拶し、続いて御夫婦にご挨拶をしました。すごく明るいご家庭で、初めてのご挨拶の時に感じる緊張感もすぐに和らぎました。写真で見た通り、変わった形をした建物。この変わった建物が木造なのも驚きです。実際に見てクライアント様同様で間仕切り壁が多いのが非常に残念だなと思いました。頂いた図面と現状の大きさに違いはないか寸法を取って確認し訂正しないといけない箇所はなかったのでプランの説明に移りました。階段とLDKの関連性やWIC(ウォークインクローゼット)の位置関係と空間の大きさの他に、当該建物が2X4ではないため壁の撤去などはできますが、必ずしもプラン通りに工事できるとは限らないということもお伝えしました。
プランや工事計画について説明した後、まだプランは出来上がっていませんが概算見積へ進むことについてお話しました。
このリノベーションプランを考える中で最も頭を悩ませたのは開放的な空間構成と限られた空間の中でWICを設けるということ。階段を含めたLDKによって1階の間取りは方向性がきまりました。
1階はなんとかプランがきまりそうですが、2階はいい案が出てこない。
木造住宅のリノベーション工事の概算見積依頼
施工会社は4社。プランとしてはまだ未完成ではありますが、決まっている内容と要望をもとに概算見積用の図面を作成しました。
それぞれの会社に作成した図面を送付しました。1週間ほどして概算見積書が手元にとどき金額を見てびっくり。
にしても140万円はびっくりです。
見積書の金額調整
プラン変更するにあたって、どこで調整していくべきかということを会って話したほうが良いと思いクライアント様のもとを訪ねました。
調整するのは
- キッチンをメーカー仕様のシステムキッチンにする
- LDKと階段部の仕上げを塗装に変える
後は間取りを考えることで調整していくことを伝えました。
見積書から判断する限り、漆喰仕上げとキッチンで調整すれば予算内に収まるだろうと思い、引き続き1階のLDKの配置と2階のWICを含めた間取りを考えていくことにしました。
その中でひらめきがあり考えたのが見せるWIC(ウォークインクローゼット)。廊下(階段)とWICを一体にし空間をつなげることで無駄な廊下をなくすことができますし、それに伴って圧迫感を回避することもできます。
1階と2階の図面が一通り出来上がりクライアント様にプランの内容を説明しました。悩みの種であった2階のWICを含めた間取りは気に入っていただき方向性は決まりました。何度かプラン変更をした後、上記にある図面でまとまりました。
リノベーション工事の最終見積
1階・2階とも図面が完成したので最終見積へと進めていきます。見積依頼用の図面を作成し1週間ほどで完成。
この見積金額が予算内に納まっているか非常に気になるところ。1週間ほどして見積書が手元に届き総額を確認してみると、約820万円~870万円と予算内に納まっていたので安心しました。
空間全体のデザインに馴染ませながらアーティスティックな性質を盛り込むため色々と考えた結果、キッチンは幾何学的な形状にし青色をベースに無機質なモルタルの素地や一部、色を付けることにしました。
このキッチンと吹き抜け部の壁は、コンセプトである開放的な空間を彩る主役。仕上がりのパースを書きクライアント様に確認してもらいました。すごく喜んでもらえたので本当によかったです。間取りに悩み何度も打ち合わせをし、プラン変更を繰り返し本当に大変でしたがやり遂げた感がすごく大きかったです。
吹き抜け部に設けるスチール製のフラットバーは焼付塗装としました。施工会社から全て焼付するなら約100万ほどかかると言われ急遽SOP塗装に変更。一気に予算オーバーになるとこでした。
木造住宅をリノベーション工事する施工会社の選定
最終見積書が完成すると社長さん(担当者)はクライアント様のもとにその見積書を持って訪問します。(日時は前もって打ち合わせして決めます)
見積書の見方は何度か目を通していくことで理解できるようになるでしょうが、専門用語や部材などを細かく知ろうと思えばかなりの時間がかかります。
この内訳の説明の時、分からないことがあれば遠慮せずに質問することです。
当案件では総額約860万円の施工会社が選ばれました。
リノベーションした木造住宅の内観パース
リノベーション工事をした木造住宅の見積費用
解体・撤去工事
解体・撤去工事の見積費用 | 約410,000円 |
木工事
壁や床の下地や間仕切り扉・フローリングなどが含まれています
木工事の見積費用 | 約1,270,000円 |
建具・造作工事
階段・スチール製フラットバー・WIC内の棚などが含まれています。
建具・造作工事の見積費用 | 約2,210,000円 |
内装工事
天井・壁の下地調整やボード貼りなどが含まれています。
内装工事の見積費用 | 約670,000円 |
塗装工事
手すり・スチール製フラットバー・壁・天井の塗装。棚のOSCL(オイルステンクリアラッカー)などが含まれています
塗装工事の見積費用 | 約620,000円 |
左官工事
キッチンの腰壁部・ユニットバスの床レベル調整
左官工事の見積費用 | 約210,000円 |
タイル工事
タイル工事の見積費用 | 約130,000円 |
住宅設備機器工事
キッチン・ユニットバスと取り付け
住宅設備機器工事の見積費用 | 約1,670,000円 |
給排水・ガス工事
給排水・ガス工事の見積費用 | 約210,000円 |
電気(照明)工事
電気(照明)工事の見積費用 | 約260,000円 |
屋根塗装工事
屋根塗装工事の見積費用 | 約550,000円 |
諸経費
諸経費の見積費用 | 約420,000円 |
トータル費用
トータルのリノベーション見積費用 | 約8,630,000円 |