以下にリノベーションしたマンションの参考事例について詳しくまとめているので参考にしてください。

横浜市にマンションにお住まいのクライアント様は、家族が過ごすキッチン・リビング・ダイニングが仕切られていることに不満を持っているとことで、当サイトを通して問い合わせがありました。

マンションの内部の状況やクライアント様の考え(悩み)などを具体的に知るために、返信用の封筒を含めた資料をクライアント様に送付。

10日ほどした後に、返信用の封筒が返ってきました。
図面や現状の写真を何枚も取っていただいたおかげで、内部の状況が把握しやすく、早速現状の図面をおこしていきました。

現状の図面をおこしたあとで、クライアント様に実際の間取りの寸法と図面とで違いがあるかを確認してもらいました。

食い違いなどがないことが分かり、要望を具体的に把握するために電話でクライアント様にいくつか質問しリノベーションプランをまとめていきました。
(クライアント様にお送りする資料と同封している要望シートで事前にご要望は把握しています)
マンション(ラーメン構造)
家族構成 御夫婦・お子様(2人)の4人家族
ご要望 ・キッチン・リビング・ダイニングを1つにまとめる
・キッチンはオシャレにしてほしい
・主寝室と子供部屋2室の確保
・モノが多いため。収納スペースがほしい
・主寝室にちょっとした書斎がほしい
工事にかかった期間 2ヶ月と12日
リノベーション工事にかかった費用 860万円(解体費含む)

リノベーションプラン
クライアント様のご要望に沿ってプランニングするにあたり、「収納スペース」「LDK」を一室にまとめることを最優先に計画していきました。結果的にトイレ・浴室以外の間取りを大きく変更。

収納スペースはWIC(ウォークインクローゼット)を採用。

LDKを一室にまとめるにあたってキッチンを移設する必要があり、排水管などの関係から移設できるか疑問がありましたが、まずはクライアント様の要望を図面にしていくことを優先しプランニングを進めました。

(管理規約には、水回りの移設は不可とは明記されていなかったのですが、給水管や排水管が壁から出ていたり排水管の勾配がとれない状況であれば、移設は非常に難しい)
図面と共にスケッチパースを見てもらい、主寝室+子供部屋2室を確保した中で、収納スペースとしてWIC(ウォークインクローゼット)にしたことがすごく喜ばれました。

ただ、LDKが物足りないと言われ、プランを練り直すことに。

この時、「LDKが一つにまとまった空間というだけでは物足りない」「キッチンはバーのような雰囲気にしてほしい」といったヒントを得ることができたので、再チャレンジ。
図面を練り直しスケッチパースを盛り込んで確認してもらいました。

が、気に入っていただけたものの・・・。「もっと暮らしを楽しめる住空間」を求めていることは理解できました。
リノベーションプランをまとめる中で最も悩むのがクライアント様が言葉にできないイメージをいかに引き出すかということ。

改めて図面を練なおすことにしました。

そこで思いついたのが、スキップフロア。

スキップフロアというのは、段差を設けて空間を分ける方法。
ダイニングとリビングなどを間仕切り壁を設けずに段差によって空間を仕切るため開放感を得ることができる。
また空間的には、つながっていますが段差を設けることで別空間を演出することができます。

マンションなので、ダイナミックなスキップフロアはできませんが、段差によって空間を仕切ることで、色々な楽しみ方ができ気に入ってもらえるだろう確信に近いのを感じながら図面を作成し改めてクライアント様に確認してもらいました。
結果はOK。
リビング

リビングとダイニングとの間に階段を設ける(スキップフロア)

バーのようなキッチンにデザイン

当サイトでは、お客様の心理的な抵抗を少なくするため現地調査の前段階で、お客様からいただく資料や電話・メールをもとにスタートしていく流れとなっています。

このため、要望を聞き図面を見てもらい初回でOKというのは稀。
3・4回と図面を練り直し、それでも決まらない時には何度でも繰り返しクライアント様の要望を引き出していきます。
この段階での図面作成は【概算見積用】です。

次に、当サイトを通してクライアント様と工事会社とのやり取りへと進みます。

クライアント様に確認しOKをもらった図面・パースとマンション内部の写真を工務店や建設会社など3~5社に送付します。
(図面や写真などは送りますが、クライアント様の住所・名前は伏せています。)
クライアント様と施工会社がやり取りした結果、得られるのは各施工会社からの見積書と工事やプラン・お支払いなどの提案です。

それらをもとに、比較して施工会社を絞り込んでいきます。

(施工会社とのやり取りの回数に制限はなく、納得がいくまで何度でも繰り返し質問することができます。)

クライアント様が最も気に入った施工会社は2社。
中でも見積金額が予算に近いことや天井面の間接照明とスキップフロアによって上げた床は響きやすいため絨毯を提案した施工会社が第一候補と言っていました。

またお支払いも頭金+ローンでクライアント様が払いやすい金額に対応しアフターケアに対しても確認済み。
(クライアント様と施工会社とのやり取りは当サイトも把握しており、もしクライアント様が分かりにくい事があれば当サイトが答えるということもあります)

多くの方は、この段階で2~3社に絞り込んでいきます。
クライアント様は2社に絞り込み、この段階で工事を依頼する会社候補をどちらにするかある程度は決まっていたそうです。

後は、会ってから直接、話を聞いて決めるだけと言っていました。

それぞれ施工会社の方との日程に合わせてマンションの現地調査。
この現地調査では、施工会社の方が図面通りに工事できるかを現地を見て判断していきます。

また、図面と現場との寸法に食い違いがないか確認していきます。
現地調査で目視で現場を確認しますが、解体してみないと分からない事もあります。

現地調査の結果、図面通りに工事できると知りホっとしました。

(給排水管が心配でしたが、問題なく移設が可能)

今回は、マンションの図面があったため、柱の位置や間取り等ほぼ正確に把握することができましたが、現地調査をした結果、工事できないと判明することはあります。

その時は、この段階でプランを練り直していきます。

2社の現地調査が終了し、候補と決めていた施工会社と契約することがきまりました。

もし、プランの変更を望むなら、契約するまでに変更を求めてください。
どの施工会社さんと契約されても同様に、契約後のプラン変更は追加料金が発生することになると思ってください。

また変更をを求める時には早めにお願いします。
材料など発注後にプラン変更を求められると、その分の料金が加算されることがあります。(キャンセルできれば問題ないのですが・・・)

契約後、すぐに工事が着工されるわけではありません。

着工するまでの間に、施工会社(工務店や建設会社リフォーム会社など)は材料の発注をしていきます。

この材料の発注の中には、下地材を含め塗料やフローリング・畳・タイルやキッチン・洗面台なども含まれています。

下地材は発注できますが、この段階では仕上げ材で塗る塗料は、どの色でいくかまだ決まっていません。フローリング・タイルやキッチン・洗面台にしてもにしても具体的な品番は決まっていません。(決まっているものもあります)

イメージ通りに仕上げていくためには、ここからが大切です。

フローリングやタイル・畳は施工会社から現物サンプルを提示されますのでそのサンプルの中から選んでいきます。

リノベーション(リフォーム)に合わせて家具も買いなおす方がいらっしゃいます。クライアント様もその一人で、内装材は家具に合わせて決めていきたいと言われ、そのことで悩んでいるとのこと。

このため、私は一日を開けてクライアント様のご家族と一緒にモデルルームや家具ショップなどに行き提案させていただきました。
(クライアント様とお会いするのはこれで2回目。1回目は施工会社の現地調査後です)

材料の発注が固まっていき工事着工。クライアント様は工事期間中は、近くのウィークリーマンションに仮住まい。

工事しない部屋もあるため、そこに荷物を詰め込み、一時的に荷物を預かるトランクルームを借りずに済みました。

工期はトータルで2ヶ月と12日で完成。
完成後は、クライアント様と施工会社・私とで検査を行い、少し傷があったとので補修。また設備機器(キッチン)を新たに導入したので施工会社より取り扱い説明。

万が一、生活した後で設備機器の調子が悪いなどあれば当サイトもしくは、施工会社に連絡するようお願いしました。
引渡してから約1ヶ月後ほど経ってお住まいの状況を確認するため電話したところ、WIC(ウォークインクローゼット)にした為、収納には余裕があり、ダイニングとリビングとの間に段差を設けたことで、ライフスタイルやインテリアを色々と楽しんでいると言っていました。

リノベーションを通して学んだ事

リビング・ダイニング・キッチンが分離されている。
それならLDKをまとめて広い空間にしていくというのが一般的な流れ。その中で当サイトにしかできない発想を盛り込んだつもりでしたが、1回目・2回目のプランでは満足してもらえなかった。

そんな中で生まれたのがスキップフロア。バリアフリー対策が当たり前になっている中で、段差を設けることを避けていました。
しかし、今回のように段差によって空間を仕切ることで、色々なライフスタイルやインテリアを楽しみたいと考る方もいらっしゃると知り、スキップフロアへと行き着くまで苦労しましたが、発想の幅に広がりが持てました。