日本には季節があり外部の環境に対し、快適な住環境を求めるなら断熱は非常に重要な課題となる。
断熱性能の向上を考えると、
- 外壁周りの壁・最上階の天井・最下階の床
- 窓などの開口部
の2つが挙げられる。
「1」の断熱性能は非常に向上しています。
「2」の開口部(窓)に関しては、現在流通している高性能断熱サッシは、出て行く熱・入ってくる熱を大幅に改善されています。しかし、築10年以上の木造を含めた戸建て住宅では、高性能断熱サッシが取り付けられていることは非常に稀です。
窓のリフォームに使われるサッシの種類について
木製サッシは、気密性・水密性に劣りますが、断熱性能が高く風合いや高級感といった演出がある。
一方、アルミサッシは質感や風合いなどでは木製に劣りますが耐久性が高くメンテナンスの必要性も少ない。コストも抑えることができます。
窓の断熱対策には3つのリフォーム工法がある
3つの工法というのは
- 二重サッシ
- カバー工法
- 既存サッシを撤去し新しいサッシに取り替える
この3つが断熱対策に使えるリフォーム工法。
マンションでもできる窓の断熱対策。二重サッシにリフォームする工法
マンションでは、窓が共用部にあたるためサッシの取り替えはできない。そのため、断熱や防音対策のリフォームでは既存のサッシの内側に新たにサッシを追加する二重サッシ。つまり窓が2つあるということになります。
この二重サッシの断熱性能における特徴は、既存のサッシと新たに設置したサッシの間に生じつ空気層。この中間の空気層があることによって、冬の寒い季節では外部の冷気が室内に伝わりにくくなる。また、冷たい空気と暖かい空気が接触する部分は、暖かい空気中の湿気が露点に達することで結露へと変わります。2重サッシにすることで、この結露防止にも役立つ。サイズさえ合わすことができれば、職人さんでなくてもリフォーム工事ができる工法です。
この工法のメリットは
- マンションでもできる。
- 騒音なく取り付けることができる
- 既存サッシと新しいサッシとの間の空気層によって熱が伝わりにくくなる。
- 外部からのヒートブリッジを防止するのと共に結露防止の効果もある。
窓の断熱対策にはカバー工法で複層ガラスにするリフォームが多い
カバー工法も既存のサッシを残した上での工法であるためマンションでも可能な工法ではあるが管理規約をしっかりと読んだ上でリフォーム計画を進めてください。
カバー工法というのは、現在取り付けられているサッシの上に新しく新しいサッシを被せる工法のことです。
上記でも記載していますがアルミサッシは熱を伝達しやすい。
複層ガラスやLow-E複層ガラスは単板ガラスに比べると断熱性能・日射遮蔽性能共に上がります。
ガラスの性能【断熱性能と日射熱の遮蔽性能について】
単板ガラス
断熱性能 |
日射熱の遮蔽性能 |
(この数字が少ないほど熱を逃がしにくいことを意味している)
断熱性能 |
日射熱の遮蔽性能 |
断熱性能 |
日射熱の遮蔽性能 |
既存サッシを新しく入れ替えるリフォーム工法
既存サッシを取り外すためには、サッシ周りの壁を壊さなくてはいけません。新たにサッシを取り付けた後は、壊した壁を補修し塗装などによって仕上げるため、費用がかかります。
まとめ
窓に断熱を求めるのは難しいとされていました。しかし、素材の改善や断熱に対する研究から優れた窓が販売されるようになりました。
上記では、窓の断熱効果を高める3つのリフォーム工法を紹介しました。
断熱・防音効果を高めるためには単板ガラスよりも複層ガラスとなります。複層ガラスは2枚の単板ガラスが空気層を挟んだ形状。この空気層の間が広くなることで断熱・防音効果が高くなると考えられています。