建築面積約100㎡の住宅の屋根と外壁塗装リフォームの見積費用

家の耐久性を高めるために最も重要なのが外壁と屋根。

外壁や屋根が劣化し雨水が内部に染み込んでいくと、耐久性を次第に衰えていきます。そのためメンテナンスは定期的に行いたいところです。

ヒーボー

メンテナンスには、どのような方法があるのですか?

外壁のメンテナンスリフォームは、一般的に塗装。
塗り直すことによって美観だけでなく耐久性を保つのにも効果的。

屋根のリフォーム方法は、塗装以外に既存の屋根の上に軽量な屋根材施工する「重ね葺き(カバー工法)」と屋根下地から造り直す「葺き直し」があります。

このページでは、
・外壁塗装
・屋根塗装
についてお伝えしていきます。

屋根の塗り替え時期のタイミングとメリット

屋根の塗り替え時期

屋根の塗り替え時期の目安はいくつかあります。

  • 塗り替え後10年が経過している
  • 屋根が黒ずんでいる(カビが発生している)
  • ツヤがない
  • 色が薄くなっている
  • 塗膜が剥がれている
  • 屋根材の表面を指で摩ると指に白い粉がつく(チョーキング現象)
屋根材表面の防水性がなくなると、屋根材表面に白い粉が浮き出てきます。
これをチョーキング現象と良い、この現象が起こると早めに塗り替えたほうがいいです。

屋根を塗り替えるメリット

  • トタンや板金の屋根の場合、防錆性が高まります。
  • 断熱性・遮熱性が高まる
  • 抗菌性が高まるためカビやコケ類の発生を防いでくれます。
  • 塗膜によって防水性が高まります。
DIYによって自分で塗る時の注意
塗装することによって屋根に塗膜ができ防水性が高まるのですが、塗り過ぎには注意です。屋根材が重なっている部分を塗料で覆ってしまうと逆に雨漏りの原因になります。

※1

基本的に雨水は屋根の勾配に沿って流れていきます。しかし、壁が強くふくと屋根材が重なっている隙間から奥に浸入します。

※2

強風によって屋根材の中に浸入した雨水は、屋根材の隙間から排出されることになります。
(屋根材の中には防水シートによって水が浸透しないようになっています)

※3

強風によって屋根材の中に浸入した雨水は、本来なら屋根材の隙間から排出されるのですが、隙間を塗料の塗り過ぎによって塗膜ができ排出されまなくなります。防水シートは次第に劣化していき雨漏りの原因になってしまいます。

外壁の塗り替え時期のタイミングとメリット

外壁の塗り替え時期

  • 過去に塗り替え後10年が経過している
  • 外壁にひび割れがある
  • 塗装が剥がれている
  • 外壁の色があせている
  • 塗膜が膨れている
  • カビやコケが発生している
  • チョーキング現象
上記のような劣化が分かれば塗り替えの時期だと考えましょう。

外壁を塗り替えるメリット

  • 塗膜によって雨漏りなど水の浸入を防いでくれる
  • 抗菌性が高まるためカビやコケ類の発生を防いでくれます
外壁や屋根は酸性雨や紫外線など劣化する環境にある中で毎日頑張ってくれています。10年を目安にメンテナンスを考えましょう。

建築面積約100㎡の住宅の屋根と外壁を塗り直すリフォームの見積費用

一般的に見かける建築面積100㎡で2階建ての戸建て住宅を例に屋根と外壁を塗り直すリフォームの内訳を以下にまとめます。

足場工事

足場工事の見積費用 約200,000円

屋根や外壁の塗装を行う前に、まず足場をかけていきます。屋根と外壁のメンテナンスを別々に行うとこの足場代をその都度、払う形になります。

敷地によっては、足場を道路に設置しなければいけない場合があり、その場合は道路使用許可申請が必要になってきます。申請の手続きなどは工務店(リフォーム会社)が行ってくれます。

高圧洗浄

高圧洗浄の見積費用 約58,000円

外壁や屋根を塗る前に高圧洗浄によって汚れを落とします。

下記の高圧洗浄の費用は外壁と屋根を含みます。(外壁:約4万円。屋根:約1万8千円)

外壁塗装工事

外壁塗装工事の見積費用
塗料:シリコン系
下塗り・中塗り・上塗り
の3回塗り
約614,000円

外壁に塗る塗料はアクリル弾性塗料の下塗りと上塗りの2回塗り。

下記の61万円の中には窓や玄関などの養生代(約4万円)も含まれています。

屋根塗装工事

屋根塗装工事の見積費用
塗料:シリコン系
下塗り・中塗り・上塗り
の3回塗り
約273,000円

諸経費

諸経費 約96,000円

トータルの見積費用

トータルの見積費用 約1,241,000円

塗装費は会社によって変わることがある

複数の塗装会社に見積を依頼した方なら
「あれ?」
と疑問に思う事があるかもしれません。

「同じ塗料なのに、金額が違う・・
どうして?」

塗装会社によって価格が違うのは、会社によって単価設定が変わってくるからです。

大きい規模の会社は、中小規模の塗装会社にくらべて、利益を出すために単価設定は高くなりがち。

このことについては「外壁塗装の値段の違いは何?塗料は同じなのに」で詳しくまとめています。

塗装前の補修や洗浄が重要

屋根にしても外壁にしても劣化している部分があれば、その部分をしっかり補修することが大切。

モルタル外壁ならひび割れ。サイディングなら目地部の補修。

工程としては、まず高圧洗浄によって汚れを落とします。

施工会社がしっかりと管理してくれるでしょうが、塗装の前に足場に塗料の飛散防止のためのシートが張られているか確認しておきましょう。

もしシートもなしに塗装をし、塗料が隣の家の車や建物に着くと大問題になってしまいます。

まとめ

建築面積100㎡の2回建て住宅の外壁と屋根塗装工事は130万円程度。
ただ塗料によって、値段は変わってきます。

編集者の家は築約30年ということもあって
・外壁塗装
・屋根カバー工法
をすることになりました。

屋根塗装のほうが断然、費用は安いのですが劣化がひどく、カバー工法をせざるを得ない状態。

また、外壁は熱膨れという劣化現象が出ていたりして、大変な思いをしました。

結果的に、予算内で一番ベストな塗料で対策することができたので良かったです。

このことについては、「建築士の覚え書き。外壁・屋根リフォームブログ」で詳しくまとめています。

例えば外壁ではアクリル系の塗料が一番安く、ウレタン系⇒シリコン系と値段が高くなってきます。

上記でも記載していますが、外壁や屋根のメンテナンスで最も重要なのが補修や洗浄です。外壁にヒビ割れが目立つなら、塗料を塗る前の下準備に時間や費用をかけることが長持ちさせるポイントになります。

訪問で外壁や屋根のメンテナンスを進むる悪質業者に要注意です。

見積書は必ず複数取ること。

そして見積書の内訳の説明やどのような工程で工事を進めるのかをしっかりと話してくれる会社がいいです。
上記にある見積費用を目安にするといいでしょう。建築面積100㎡の2回建て住宅の外壁と屋根塗装工事は130万円という目安を基準にすることで、高い安いの判断ができ、悪質な会社のうまい話の対策になります。