ここでは、タイルの種類についてまとめていきます。
色や形・厚みなど色々なタイルが沢山ありますが、タイルの材質によって使う場所が異なるということを知っていましたか?
大きく分けると「磁器質タイル」「せっ器質タイル」「陶器質タイル」の3つに分けられ焼成温度や胎土の成分が異なります。強度で言えば磁器質がもっとも強くせっ器質⇒陶器質の順番になります。
もっとも多くの場所で多くの人達に使われている「磁器質」「せっ器質」「陶器質」は、どういったところが違うのか?3つの性質に分類されるタイルの特徴について掘り下げていきますね。
「磁器質」「せっ器質」「陶器質」3つのタイルの特徴
種類 | 磁器質 | せっ器質 | 陶器質 |
イメージ | |||
吸水率(%) | 1.0以下 | 5.0以下 | 22.0以下 |
焼成温度(℃) | 1300~1200 | 1200 | 1000 |
素地の原料 | 粘土・珪石・長石・陶石など | 粘土・珪石・長石・陶石など | 粘土・珪石・長石など |
素地の特徴 | 緻密で硬い 吸水しない 叩くと澄んだ金属音がする |
素地が固い 吸水が少ない |
素地が柔らかい かなり吸水する 叩くと鈍い音がする |
施釉の有無 (※1) |
施釉・無釉のどちらもある | 施釉・無釉のどちらもある | 無釉 |
用途 | 外装タイル 床タイル モザイクタイル 内装タイル |
外装タイル 床タイル 内装タイル |
内装タイル |
(※1)施釉・・タイルや瓦などの表面を、釉(うわぐすり)を施して仕上げているという意味。
磁器質・せっ器質・陶器質の特徴についてまとめましたが、他にも色々なタイルがあります。
ガラスモザイクタイル
粘土や珪石などで作られる磁器質・せっ器質・陶器質とは異なりガラスを主原料にしたタイルもあります。
特徴的なのは、20角という小さいタイルを組み合わせるだけでなく、粘土や珪石などで作られるタイルとは異なり、与えるイメージも大きく違うこと。
ガラス製と言えばガラスブロックというのもあります。外壁の窓としとしても活用でき、普通ガラスとは異なり外部からの視線をシャットアウトできます。
セメント系タイル
レトロな感じが好きな方は、よく古レンガを活用しますが、個人的には石積みの風合いを演出するセメント系タイルをおすすめします。
体思いのタイル
住宅やマンションをリノベーション(リフォーム)するに当たって、健康に配慮した健在を選ぶ方がいらっしゃいます。
多孔質のアロフェンといった火山灰土壌に含まれる物質を高温焼成し、結露しやすい場所やカビの発生をおさえるのにも役立っています。
タイルというとオシャレな空間を演出するのに優れ、ダイナミックに壁一面をタイル貼りにしたり、棚板や洗面化粧台などワンポイントにタイルを貼ってアクセントとして活用したりと色々な演出を楽しむことができます。
メーカーによって製造方法や特徴など異なりますが、タイルに小さい空孔を設け湿気などを吸収し湿度調整できることによってカビやダニなどの発生を抑えるスグレモノ。
- ペットを飼っていて匂いが気になる。
- 赤ちゃんにやさしい空気環境を作ってあげたい。
- 湿気や匂いが気になる洗面やトイレ。
をご覧ください。
床暖房対応タイル
クライアント様の要望を聞き、その要望に応えるためにアイデアを組み合わせたり、調べたりする中で「こんなものがあったのか!」と発見することがあります。
住宅やマンション内部でタイルを床面で使うとしたら、玄関が思いつきますよね。
ただ、タイルは素材が冷たい・・。
これまでは、弾性のある床材にタイルを貼ると荷重がかかった時や、床自他時のたわみにより割れてしまい、床暖房には適していませんでした。
驚かされるのは、割れに対応したタイルという特徴以外に熱伝導率と蓄熱効果の高さ。
熱伝導率・・・素材(フローリング・タイル・コンクリートなど)を熱がどのくらいの速さで伝わるかを示す目安。 (熱伝導率が高い素材であれば、床暖房を起動させ短時間で温もりを実感できる) 蓄熱効果・・・素材が熱を蓄えられる長さ |
また、床組もシンプルで厚みも薄いため、取り入れやすいというのも特徴の一つ。
床暖房対応のタイルに興味のある方はコチラ
【注意点】 床暖房に興味があり、上記の床暖房対応のタイルについてのページをご覧になったの方は魅力的に感じたと思います。 ただ、現状フローリング貼りで段差がなくフラットなところに、この床暖房式のタイルを計画すると「18mm」の段差が生じます。 18mmの段差であれば恐らく根太で吸収するとは思いますが、見積依頼する時には床暖房の施工費用(材料含む)+バリアフリー工事(18mmの段差解消費用)合わせて依頼するようにしましょう。 |
まとめ
タイルは、クロスや塗料など他の内装材と比べて費用が高くなります。
また、クロスや塗装仕上げなどと同様で、手間や材料の基本価格は同じであっても工事面積が少ない場合や、複雑ば形状の場合は15~30%割増になります。
【タイルを選ぶ時に気をつけたい事】
タイルの素材によって手間代は変わってきます。 このことを知らない方は、カタログなどを見て「このタイル、オシャレだし価格もそんなに高くないからコレにしようか!」と簡単に選んでしまいがちですが、カタログにあるのはタイルの価格です。素材によっては施工費は変わり、素材によっては倍近く差が出ることもあるということを知っておいてください。
このため、工務店や建設会社など施工会社と相談しながら決めていくのがいいでしょう。 |
個人的には、工務店や建設会社に相談するのがいいとお答えしています。
タイル職人さんがいい加減なことをしていないかを工務店や建設会社など施工会社が管理してくれるからです。
信頼できるタイル職人さんが身近にいるという方は、その職人さんに依頼するのもいいでしょう。
少ないボリュームで、壁を壊してリフォームするというのでなければ、DIYで対応したほうがリーズナブルです。タイルの裏面がシールになっており、貼れば完了というものもあります。