住宅やマンションの間取りなど大きく変更するリノベーションや、キッチン・浴室など部分的な水回りリフォームを行う時に気をつけたい設備計画。
当サイトも設計事務所と共通している事が多いので設備工事がある場合には気をつけています。
設備工事で失敗が起こりやすい3つの原因
自身で経験したことや、工務店さんリフォーム会社さんに聞いたことをふまえて設備工事で失敗をなくすためにをかんがえると、以下の3つの原因にいきあたりました。
大きく捉えているので細かく考えると他にも出てきますが、以下の3つの原因のどれかに属するものと考えられます。
1.既存図面を信じて工事計画を考える
クライアント様も聞いたことがあると思います。「リノベーションやリフォーム工事は解体して初めて現状の状態が分かる」
しかし、途中でプランが変更になり、その変更に合わせて配管や配線・ダクトなどが図面と異なる経路に変更されるということがよくあります。
このため、マンションで壁を解体した時、共用の電気配線が走っていたことがあります。
また、天井裏には過去に取り付けていた設備機器が埋め込まれており、この設備機器を撤去しないことには、配管やダクトを引き回すことができないということもありました。
2.設備配管と容量
例えばガス給湯器を交換する計画をし、交換するなら床暖房に回すことを視野に入れ給湯器の号数を上げたところ、ガス管の口径サイズが合わず号数を上げることができないということがあります。
3.安易な設備計画
キッチンや浴室・トイレなど水回り設備機器の移動は住宅では、可能ですがマンションでは難しいと考えておきましょう。
築10年の戸建て住宅では、構造材が傷んでいるということはあまり聞きませんが築20年以上であれば水廻り設備機器の廻りの柱・大引・土台などの構造材が傷んでいるものとし追加工事が必要と考えたほうが現実的です。
以上の失敗を防ぐために3つの対策
マンションや戸建て住宅のリノベーションやリフォームを数多くこなしている設計事務所であっても20年・30年以上前の配管システムから最新のハイテク設備まで全て知識として頭に詰め込み対応できる設計者はまずいません。
1.逃げしろを見て図面を作成する
詳細図など実施設計図面では配管の勾配により床が上がる可能性がある場合、その状況を見越した収まり図を考えておく。カツカツの寸法で考えると配管の勾配を取るため床が上がってしまい、対応に焦らなくてはいけません。
2.現調の時の破壊検査
しかし、移設可能かどうか分かるのは工事が始まり解体した後です。
木造の戸建て住宅では、水回り設備機器の周りの柱・大引・土台などの構造材が傷んでいることが多く、部分的な破壊検査によってある傷んでいる状況を推測しやすくなり追加工事にどの程度の費用が発生するか把握しやすくなります。
3.施工会社など専門会社との連携
工事現場で色々なトラブルを解決している施工会社は、経験による知恵を数多く持っています。
このため、問題が発生した場合はもちろんですが、計画段階から施工会社など専門会社との連携は必要不可欠。
まとめ
設備機器は年々、進化していきます。
また、マンションでは共用部との接続状況によっては設備機器を移設することができないこともあります。
このようなトラブルを未然に防ぐためには、
- ある程度寸法的に余裕のあるプランが求められる
- 設備機器の移設が可能か計画段階で知るためには破壊検査が必要(調査費用が上乗せされる)
- リノベーションやリフォーム工事を数多くこなしている現場のプロである施工会社と計画段階からコミュニケーションが取れる環境が必要不可欠
住空間を大きく変更するリノベーションや部分的なリフォームを予定している中で水回り設備が含まれている場合には気をつけたい。
まずは、あなたに対しどのような利用価値があるのか?
また、プランニングや見積依頼・工事会社の選定など、どのように進めていくのか?
について知ってください。
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