リフォームで収納スペースを造る時に知っておきたい4つの寸法

マンションや住宅のリノベーション(リフォーム)プランを考える時、設計者は図面をひくのですが、この時に必要になってくるのが空間の広さを考えるときの目安です。

例えば、リビングでは、TVボードやソファ・飾り棚などの大きさ(縦x横x高さのサイズ)によってどの程度の広さを確保しないといけないかが分かってきます。ダイニングではダイニングテーブル(チェア)の大きさと、人が移動する時の有効寸法などを知っておく必要があります。
リビング・ダイニングの間取りの大きさを考える時に必要になる家具のサイズと有効寸法について詳しくまとめているので参考にしてください
LDは家具のレイアウトからリノベーション・リフォーム計画を進める

4つの寸法を知り収納スペースのリフォーム計画を考える

リビングやダイニングなどと同様に収納スペースを考える時にも、モノの大きさを知っておくことで必要最低限のスペースを確保することができます。そこで、収納スペースを考える時に知っておきたい4つの収納スペースについて考える。

  1. 玄関にしまう靴や傘の寸法
  2. 寝室にしまう衣類
  3. キッチンにしまう食器や調理道具
  4. 書斎におく情報機器

モノをしまうスペースが浅すぎれば収納することができず、深すぎればスペースを無駄に使ってしまうことになります。物を効率よくしまうためには、物の寸法に合わせて収納スペースを設計することで無駄を省くことができます。

まずは、物の寸法を測る

1.玄関にしまう靴や傘の寸法

玄関にある収納スペース(下駄箱)にはどのような物をしまいますか?

すぐに頭に思い浮かぶものといえば外出する時に履く靴ですよね。また雨の時に持っていく傘もそうですよね。他には?

魚釣りが好きな方は釣竿。野球をする方はバットやグローブ。ゴルフならゴルフクラブ。赤ちゃんがいるご家庭であればベビーカー。捨てる雑誌類を下駄箱にしまう方もいらしゃいます。また、玄関付近に下駄箱(シューズクローゼット)の他に新たなクローゼットを設けたいという方がおられます。このクローゼットには普段よく着る衣類(コート・学生服・スーツ)や日用品や工具箱などをしまったりします。

玄関前にしまう物を割り出し、その物の大きさを知っておくことで収納スペースの大きさはどの程度必要かを知ることができ、同時にどこに何を収納するか具体的に計画しやすくなります。

2.寝室にしまう衣類

寝室にはどのような物をしまいますか?

主寝室であればご主人や奥さんの衣類。こども部屋なら子供服・おもちゃがメインになると思います。

男性の場合であればスーツやジャケット・コートなど。女性の場合はロングドレス・コートなど。衣類の幅はハンガーの幅と考えます。ドレスやコートは長いため衣類をしまうにあたってハンガーパイプの取り付け位置を考えなくてはいけません。

また衣類の中には畳んでしまうモノもありますよね。畳んで入れる衣類をしまうスペースの確保も忘れてはいけません。他に仕事用の鞄や学生鞄・本やCD(DVD)ケースなどもあります。各寝室にしまう物は何か?リフォームによって収納スペースを設けるにあたって考えてみましょう。

3.キッチンにしまう食器や調理道具

TOTOやLIXILなどのメーカーが出しているシステムキッチンを購入する場合には食器や調理道具などをしまうスペースが確保されています。

リフォームやリノベーションでオーダーメイドのキッチンを計画している。あるいは現状のキッチンの場に食器棚などを追加で取り付ける場合には、食器類の大きさは知っておきたい。

最近、はやりのアイランドキッチンを満足に使いこなすためには、収納力によります。収納スペースによってLDKのデザインが崩れないよう気をつけてプランを考えることが重要です。

キッチンの収納スペースを考える時、頻繁に使う炊飯器・レンジ・コーヒーメーカー・ポットなどは目線よりも少し下のFL+800~1200の高さにしまうと使い勝手がよくなります。あまり高くすると使いにくくなってしまいます。

(身長によって使いやすさが変わってきます。使い慣れてる高さを実際に測ることでリフォームプランを考え時に具体的にすることができます。)

食材など重いものは床近くにしまうのが一般的です。

食器類はよく使うものはFL+600~1200の間。あまり使わない物は1200よりも上部もしくは下部とすることで使い勝手はよくなります。

4.書斎におく情報機器

書斎を設けない人にとっては不要です。書斎を設ける方は、パソコンやプリンター・FAX類の置き場所の他に書類や書籍の収納スペースの確保を考えなくてはいけません。

まとめ

住まいのリノベーションやリフォームによって収納スペースを確保する計画がある方は、まず何をしまうかを考えるといいでしょう。

そうすることで収納スペースの大きさを具体的にすることができるだけでなく、何をどこにしまうかハッキリしやすくなります。

当サイトでプランを計画したクライアント様の多くがWICを希望していることから最近ではWIC(ウォークインクローゼット)を計画するご家庭が増えたように思います。

このWICには色々な物を収納します。どこに何をしまうかあらかじめ計画することで棚板の奥行や高さを変え上手に収納スペースを確保しています。WIC(ウォークインクローゼット)を計画している方は何をしまうかを考えるのと同時にその物の大きさを測っておくことで無駄なくしまえるスペースを確保することができますよ。
収納スペースを確保するにあたって物を出し入れする有効寸法を考えて空間の大きさを設計する必要があります。このことについては
【必見】寝室を広く使いたい!収納リフォームの考え方
で詳しくまとめているのでこれから収納スペースを計画される方は役立ててください。