戸建て住宅のリノベーション(リフォーム)についてクライアント様と打ち合わせをして思うことは、最近はホームシアターを取り入れたいという要望が増えているということ。

ホームシアターは専用の部屋を設けて趣味で楽しむというイメージが強かったのですが、リビングに設置する事例が増えている。

リビングにホームシアターを設置する工事計画進めた経験の中で気付いた事や気をつけたい事がありました。ここではリノベーション(リフォーム)によってリビングにホームシアターを設ける場合、過去の経験を通してどういうところに気をつけるべきかについてまとめていきます。

リビングにホームシアター【視聴距離を含めたリフォーム計画を!】

迫力ある映像を楽しみたい!ホームシアターを設置する人が共通して思うことです。

しかし、視点からの距離が短いのに大きなスクリーンとしても疲れるだけです。

リビングにホームシアターを設置する場合、視点からスクリーンまでの距離をどの程度とれるかを把握したい。部屋の大きさに応じて画面サイズを選ぶことが大切。

視点からスクリーンまでの距離が2~3mであれば、TVでも迫力ある映像を楽しむことができます。

視聴距離とスクリーンの大きさの関係

視聴距離が短いのにスクリーンが大きいと目や肩・首が疲れてしまいます。距離に合わせたサイズのスクリーンを設置することをおすすめします。

スクリーンを上に取り付けすぎると首に負担がかかってしまいます。目安としては目線の角度を15°程度がスクリーンの真ん中とすると良いでしょう。
最近では、リビングで録画した映像を別の部屋で見ることができるルームリンクができるため、家族間で映像を共有したい場合には、ルームリンクを考えるといいです。
(個人的には有線接続が良いと思うのですが、最近では品質がアップしているため、室内環境に影響されたり、速度が安定しない、映像が途切れるといった問題が少なくなっているため無線LANの構築も考えるといいでしょう)

リビングシアター設置のリフォームで気をつけたい防音対策

ホームシアターの醍醐味は映像と音響による迫力でしょう。

映像は、壁によって遮られるため周りの環境に迷惑をかけることは、ほぼないと言える。しかし、音は壁を設けても漏れてしまい周囲の人が迷惑に感じてしまう。

ホームシアターは、住宅であるため費用や特性など本物の映画館や劇場と同じような防音対策をするのは非常に難しい。

もし本格的なシアタールームを造りたいという方は、工務店や建設会社ではなくノイズ・低音・反射音・残響音といった音響について専門業者に相談するといいです。
ここではリノベーション(リフォーム)によってリビングシアターを設けるにあたって現実的な目標から防音対策についてまとめていきます。

まずは部屋の配置です。
寝室や書斎など静寂性が求められる部屋は、リビングシアターから距離を取ることで防音対策となります。

例えばリビングシアターのとなりに主寝室があったとします。この場合、リビングと寝室の間にクローゼットを設けることで防音効果が持たすことができます。

【空気の流れを防ぐ】
空気から音の伝播を防ぐために窓を締切ること。また、通気口などのフタを閉めて空気の流れを低減させることで遮音効果を高めることになります。

リフォームを行う施工会社と念入りな打ち合わせが必要なのが、エアコンや換気にかんする問題です。

上記でも記載していますが、音は空気から伝わります。
シアタールームは遮音が求められます。つまり、音を遮ります。逆に換気は空気を通すことになるため音を通すことになってしまいます。そのためには、空気だけを通して音だけをキャッチする空調設計が求められます。この問題には消音チャンバーで対策できます。聞いたいことがなくても見たことはあるかと思います。

ホームシアターを設置するリフォーム計画では、遮音と換気をセットで考えることです。

天井・床・壁の部位別「防音対策仕様例」

天井

  1. 吸音天井材
  2. 石膏ボード
  3. 遮音下地パネル(天井用)
  4. 断熱・吸音材(グラスウールなど)

  1. フローリング
  2. 防音床マット
  3. 防音床下地パネル
  4. 断熱・吸音材(グラスウールなど)

  1. 壁仕上げ(塗装・クロス・漆喰など)
  2. 石膏ボード
  3. 遮音下地パネル(壁用)
  4. 防湿遮音シート
  5. 断熱・吸音材(グラスウールなど)
  6. 透湿防水シート
  7. 通気層
  8. サイデイング(外壁)

まとめ

マンションや戸建て住宅のリノベーション(リフォーム)計画を進める中で、大型サイズのTV・プロジェクタースクリーンによる映像と、フロントスピーカー・リアスピーカー・サヴウーファーによる迫力ある音響効果も合せて自宅(リビング)で映画を楽しみたいという方は上記で記載している視聴距離・防音対策の2つのポイントをしっかりと把握しておくことです。

視聴距離が短いのに大型のスクリーンを設置すると疲れてしまいます。音の迫力を求めすぎると防音対策に費用がかかることになります。

シアタールームを希望するクライアント様と話していて思うことは、迫力を求める方が多い。

映画を見るなら迫力は欠かせない要素だということは分かりますが、環境や予算に合わせることも重要です。