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キッチンや洗面台・ユニットバスなど設備機器やパーツ類などは、本来は施工会社(工務店や建設会社など)が発注しますが、インターネットで設備機器や建材などをお客様が購入し、取り付けのみを施工会社に依頼するという方がいます。
 
このことを「施主支給」と呼び、安い費用でリフォームやリノベーションができるという感覚から安易に踏み込んでしまうと、トラブルになってしまうことがあります。
キッチンなど設備機器を施主支給とした場合、施工後に不具合が生じた場合、工事のやり直しや、設備機器の交換などはおお客さま負担となります。
 
また、施工会社とのやり取りや、搬入手続きといったこともお客様が行わないといけません。
安く済ませたい!というのは分かりますが、保証であったり責任の所存の事を考慮すると施工会社に全ての流れを一任するほうが無難であり安心です。
ここでは、施工会社さんやお客様から聞いた、キッチンや洗面化粧台などお客様支給とした際の気をつけたいポイントや失敗例をまとめているので参考にしてください。

1.施主支給品を嫌がる施工会社が多い

お客様にとってはリフォームやリノベーション工事を安く済ませることができる利点から、キッチンや洗面台など施主支給を希望する方がおられますが、多くの施工会社が嫌がります。

1ー1施工後の不具合やキズ

キッチンや洗面台・トイレなど施工後に不具合が生じた場合、工事のやり直しや製品(部品・パーツ)の交換といった費用はお客様負担となります。
 
しかし、お客様としては、取付工事をした施工会社に問題があるからともめることがあります。

また、施工後にキズや欠陥が見つかった場合、現場に到着する前の段階での事なのか、施工後に生じたのか明確することができません。

施主支給品は、製品の保証や、施工後の責任の線引きが明確ではないため、もし、設備機器を施主支給品を希望される場合は、お客さま自身もその製品知識を持っておくこと。
そして、よく施工会社さんと打ち合わせをし、保証や責任についてしっかりと明確にする必要があります。

1ー2搬入や納品のタイミング

施工会社さんが発注となると、取付時期を先読みし納品する時期を決めることができますし、いつも仕入れているメーカーであったり運搬業者とは長い付き合いであるため、ある程度融通がききます。
 

しかし、施主支給となると納品のタイミングがズレこむことがある上に製品は、玄関先までで、現場内には持ってきてくれない。
(搬入手続きや、作業はお客様の仕事になります)

2.施主支給しやすい製品とそうでない製品

製品によって、施主支給しやすいものと、そうでないものがあります。
 

施主支給しやすい製品
● 照明器具
● カーテン
お客さまご自身で取り付けられる製品。

 

 大掛かりな工事を必要とする
● キッチン
● システムバス
● 洗面台
といったものは、取付に要する工事がからんでくる製品。

 

3.保証の問題

リフォームやリノベーション工事をした後、何かしら不具合が生じると、施工会社が対応します。
 
設備機器といった製品においても施工会社が発注した場合には、製品上に問題があった時、メーカーに問合わせてくれます。
一方の施主支給品である場合は、お客様ご自身でメーカーに問い合わせしないといけません。
取り替えが必要である場合には、費用はお客様負担となります。
通販で販売して会社は一般的に責任を取らないので、クレームなどで問い合わせしても対応してくれないところもあるため十分に注意が必要です。
安く納入できるのにはワケがあるものです。

住宅設備を通販で販売している会社の中には、保証付きのところもあります。
 

保証がある通販会社で購入をお考えの方は、お客様だけで購入を決めるのではなく施工会社にも必ず声をかけてください。

4.失敗例

以下、施工会社・お客様から聞いた施主支給失敗例。
 

4ー1発注ミス

キッチンやシステム・洗面台など設備機器は、品番が違うだけで、計画していた製品とは違うものが届くことがあります。
 
例えば、壁の位置や作業性からコンロの位置は右側タイプを選んだのに、一文字の品番を間違えることで、左側にコンロがあるキッチンが届いてしまいます。
色にしても同様で、キッチンや洗面台など壁の仕上がりに合わせた色で発注したはずが、全く異なる色のキッチンや、洗面化粧台が届くということもあります。
リフォームやリノベーションをして環境を一新するはずが、これでは後悔しか残らない・・・。
こうなった場合、返品し再度新しいキッチンや洗面台を発注し直さないといけません。
 
良心的な会社であれば、返品送料と交換手数料のみで済む場合もありますが、そうでない場合は、違約金など発生することも考えられます。

設備機器を施主支給とするメリットは、デザイン性や費用を安くすることができることにあります。
 
ただ、発注ミスをした場合のことも考えないといけません。
 

もし、設備機器の知識があまりないのであれば、施主支給とあうるより、若干の費用が上乗せされることになりますが、施工会社に設備機器を発注してもらうほうが無難で安心です。

4ー2費用を重視した結果、計画通りにいかなかった例

間取り変更と共にキッチンの取り替えが伴うリフォーム工事を予定し、A社の施工会社に現地調査の上、見積書を作成。
 

この時、キッチンは施主支給とすることや、工事の流れから納入時期、壁の仕上がりの取り合い部や床との取り合い部の調整など細かく打ち合わせしました。
予算上の問題から、もう少しリフォーム工事の費用を下げて欲しいと施工会社にお願いしましたが、「工費をこれ以上落とすことはできない」と言われてしまい、お客様は、別のB社の施工会社に、A社でやり取りした図面や見積書を渡し、見積を依頼しましたが、A社が作成した見積書と図面を見せれば分かるだろうとお思い、施主支給のキッチンであること・納入時期・壁や床との取り合い部の調整など詳しくは、打ち合わせをしませんでした。

出てきた見積書はA社の見積書よりも安い。
 

お客様はB社と契約しリフォーム工事を依頼しました。

しかし、床、壁との取り合い部・給排水管の接続など、仕上がりを含めて工事は、全てが中途半端の状態。
 

というのも、現場調査をし、お客様と詳細の打ち合わせを重ねたA社でしかしか知らない事は、当然、B社は把握できません。

結果的に、工費はA社の見積価格よりも大きく高くついてしまいました。
 
お客様自身で設備機器の知識があり、Aが作成した図面や見積書を見せるのではなく、B社にも現地調査の上、図面や見積書を作成してもらい詳細の打ち合わせをしていれば、費用を無駄にかけずに済んだかもしれません。
 

リフォームやリノベーションは買って取り付けるという単純なものではないため、施主支給という手段をとるのであればケースバイケースとなることになります。

また、図面や見積書を他社に見せて、安くできるかという相談の結果、「安く工事できます」と答える施工会社にも要注意です。
 
必ず、どこかで不具合が生じます。
 
今後、設備機器を施主支給でとお考えのお客様は、施工会社に発注から全てを任せるか、それとも責任をどこで線引きするかを検討する必要があります。