
相見積をすることによって3つの重要な課題を効率よくクリアすることができます。
- 要望(予算)に合わせたプラン(間取り)
- プランに対する工事費用
- 工事を依頼するリフォーム会社
この3つの重要な課題に深く関わっているのがリフォーム会社が作成する見積書。
見積書を見ることで
- 要望(予算)に合わせた具体的なプラン(間取り)が作成できる
- 予算内に工事できる会社を知ることができる
- 見積内容についてお客様とリフォーム会社が打ち合わせすることで相性や信頼性を知ることができる

見積を取ることで、アバウトだったのがすっごい具体的になるのですね!

そうですね。
そして、相見積をすることで上記の3つの課題を効率よくクリアできるようになります。

なぜ相見積をすることで効率よく課題をクリアすることができるのですか?

それは、複数の会社に見積を依頼することで
- 見積金額を比較することができ相場をリアルに知ることができる
- 各会社の担当社と話すことによって知識をより多く吸収することができる
- どの会社に工事を依頼したらよいか判断しやすくなる
などといった理由があるからです。

相見積はリフォームを考えている僕たちにとって大きなメリットがあるんだね。

しかし、行う上で気をつけないといけないことがあります。
例えば、マナー。
金額などを比べられるのは、リフォーム会社にとって不愉快なことです。
そのため、相見積なら見積依頼を断る会社もあります。
だからといってリフォーム会社に何も言わずに相見積をするのはタブーです。必ず相見積をすることを伝えてください。
マナー以外にも注意しないといけないことがあり、そのことについてこれからお伝えしていきます。
相見積りで見積書を比較する時は値引き率だけで判断しないこと
この値引きの基準となっているのは、各メーカーのカタログに記載されている希望小売価格です。しかし、工務店にしてもリフォーム会社にしてもキッチンや浴室など設備機器を定価のままで売ることはありません。
設備機器の値引きをうたっているリフォーム会社から見積書を取り寄せると「定価より●%(万円)値引き」と記載されていることが多いのですが、これは値引きしていることを顧客にアピールするだけのものです。

相見積によってリフォーム費用を比較する時には、工事全体を見比べること。設備機器の値引き率や部分的な価格だけで判断し契約したらあかん!

ハイ!

また、設備機器の値引きがある場合には、実物を確認したり性能や大きさ・グレードなど商品が本当にリーズナブルなのかを調べることが大切。
基本的なことでいいので製品知識や適正価格を関連しておさえておくといい。そうすることで、値引きなどに惑わされることなく適正価格かどうかの判断がしやすくなるからな。

複数のリフォーム会社に相談する相見積なら、適正価格の製品か把握しやすくなるね。

え~~こと言うやんけ!
そういうこっちゃ。
値引きを理由に、すぐに契約を迫る業者は相手にせんことや!

今日はやけに男前やな~
見積内容がバラバラでは費用を比較できない
例えば、3社にLDKのリフォーム工事の見積を依頼するとします。クライアント様は要望を各施工会社に伝え、平面プランの作成とその図面に伴った見積書の作成を依頼します。
- A社・・アイランドキッチン。内装の仕上げはクロス貼り
- B社・・L型キッチン。内装の仕上げは塗装仕上げ
- C社・・I型キッチン。内装の仕上げは、漆喰塗り
これであれば、比較できるのはプランです。リフォームの工事費用を比較することはできません。

リノベーションやリフォーム工事の見積金額を比較するのであれば、プランを一つに絞ること。一つに絞ったプランに対して3社に見積依頼。
そうすることで費用だけでなくリフォーム会社の技術力や提案力も比較することができます。
このことに関して
リフォーム計画の進め方。選ぶならどっち?⇒
を参考にしてください。
【A】と【B】どっちの進め方を選ぶ?という問いから始まります。

これ、すっごい重要だね。
安い見積内容を強調し工事金額を下げようとしないこと
小規模なリフォームであれば、それほど見積内容に大きく差は出ることはありません。
3社のリフォーム会社に見積を依頼し出てきたトータル費用は似たり寄ったり。しかし木工事あるいは、給排水工事や内装工事など部分的な工事金額が他の施工会社よりも安いことがある。
例えば3社に見積を依頼します。
A社は、木工事が他の2社(B・C)に比べて安い。しかし3社の工事金額は似たり寄ったり。
工事金額の交渉をする時、他の会社の見積金額を強調し金額調整をするのは、工事に良くない影響をもたらします。また、信頼関係が崩れることがあります。こういう時は金額の交渉を行うのではなく、なぜリフォーム費用が安いかの理由をさぐることから始めることです。
- 資材の仕入れが他の会社よりも条件が良い
- 材料を自社で確保している
- 減額できる優れた工事内容
- 工事の見落とし

確かに、競合会社の見積金額を言われて
「安くしてほしい」
と言われたら、僕なら嫌になってしまうと思う。

そうですね。
金額の交渉を行う時には「安くしてください」と言うのではなく「理由を教えてください」と伝えることです。
相手は、理由を教えてくれますし、あなた自身も知識を身に着けることができます。

なるほどな~。勉強になる~。
見積金額が著しく高い、安いは何かがある
相見積をし3~4社からリフォーム費用を比較することで、大体ですが「相場」というものが見えてくるかと思います。
その中で極端に安い金額を提示した会社があれば、飛びつきそうになるかもしれませんが、まずはその気持ちを押さえて、どうしてそのような見積金額になったのかを探ることです。
相見積による比較のチェックポイント
見積書の総額だけでなく単価・数量の確認をする。
数量が少ないと見落としの可能性がある
見積項目に品番が書かれているかを確認する
材料にはグレードがあり品番によって質と値段は異なる
他社にはある項目が別の見積書の項目には「ない」
見落とし又は、経費をいくつも分けている場合がある
瑕疵に対する対応
リフォーム会社の反応を見る。また考え方を知る
見積時にリフォーム会社から材料や仕上げについての質疑があった
お客様の考え方を知るために質疑があるものですが、ないところは、気をつける
経費が高い理由
リフォーム会社の工事に対する考え方を知る

相見積による比較のポイントって主に金額だけって思ってたけど、他にもあるのですね。

そういうこっちゃ!
そして、一番安い見積金額に合わせて比較しないことが大切。理由は、後々、工事の質に影響してくるからです。

分かりました。
他の工事会社に見積書を見せる
見積を依頼し、出てきた見積書を他のリフォーム会社に見せるのはマナー違反です。間違いなく他の会社は、別会社の見積金額よりも安く金額を設定するのは明らかです。
これでは、相見積の本来の目的からズレてきます。

リフォーム会社によって、工事金額や品質、対応、安全性に対する考え方が異なります。これを知るのが相見積の本来の目的です。

金額だけでリフォーム会社を決めてはいけない!ってことですね。
比べるリフォーム会社は多いほうがいい?
相見積りをする時、比べる会社が多ければそれだけ比較の精度が高まる。このように考える方は少なくありません。目安としては3~5社に見積依頼するのがベストです。

危な~~。
15社に見積を頼むところやった・・。

多すぎや!

せやけど、ホームページ見とったら、ココとココとっていう感じで増えてまうねん・・。

その気持ちは分かりますが、見積を取るとその後も大変です。
3~5社に絞って見積を依頼することです。
もし、それで満足できない時は、別のリフォーム会社に見積を依頼するといったように少しづつ進めないと一気に依頼するとパンクしますよ。
見積の内訳が「一式」でまとめられている
相見積りをするなら、内訳の内容もしっかりと見ておきたい。
しかし、複数社に見積依頼をすると、中には内訳を「一式」でまとめている会社があります。こういう時には、内訳を記載してもらうよう頼まなければいけません。
(工事が非常に小規模の場合には、「一式」でまとめられることがあります。)

見積書の記載される一式については
リフォームの見積書で確認すべきポイント
をご覧ください。
相見積りをした結果、選ばれなかった会社への断り方

相見積をすれば、最終的には1社に絞り込まなければいけません。
当然、選ばれなかった会社も出てきます。あなたのために時間を割いて見積をしてくださったリフォーム会社には、断りの報告をしなければいけません。

どういうことを伝えたら良いのかわかりません・・。

そうですね。
断り方は非常に難しい。
参考に断るときの内容文をいかにまとめました。

電話で伝えたほうがいいですか?それともメールでも大丈夫?

メールで十分ですよ。
お世話になります。
見積を依頼した●●(クライアント様)です。
この度は、見積書をいただきありがとうございます。 |
相見積をしたいけど、どのリフォーム会社に頼めばよいか分からない
複数のリフォーム会社に見積を依頼したい。でも、どの会社に見積を依頼すれば良いか分からず悩んでしまい、前に進めないという方が多い。

ホームページを持っている会社であれば、そのホームページを見て良さそうであれば、見積依頼をしてみてください。
近くにあるリフォーム会社を複数見つけられない・・・。という方は
初めてでも安心!相談するリフォーム会社の選び方 を役立ててください!
まとめ

相見積をする目的は、単に工事費用を安くするための手段。または、工事費用が安い会社を探すための手段。では、ないんだね。
品質や技術力、安全性だけでなく相性なども知ることができる。
この相見積をする時に気をつけないといけないポイントが以下の9つ。
- 見積書を比較する時は値引き率だけで判断しないこと
- 見積内容がバラバラでは費用を比較できない
- 安い見積金額を強調し工事費用を下げようと交渉しないこと
- 見積金額が高い、安いには何か理由がある
- 他の工事会社に見積書を見せてはいけない
- 比べるリフォーム会社は3~5社がベスト
- 見積の内訳を見る
- 相見積りをした結果、選ばれなかった会社への断り方
- リフォーム会社の探し方