部分的なリフォーム工事であれば、プランするボリュームが限られているためデザインなどを考えながら費用も並行して把握しやすい。

しかし、工事範囲が大きくなるにしたがって費用を把握することが難しくなる。間取りを大きく変えるリノベーションとなるとデザインなどを含めたプランニングと並行して費用を把握するのは難しい。

また、費用を把握しにくい要因が一つある。

それが解体工事。すでにスケルトン状態であれば、この解体作業は省かれるが、ほとんどのリフォームでは、解体工事が必要不可欠。

ここではマンションの一室リフォームにかかる費用の目安についてまとめています。

キッチンや浴室、リビング(ダイニング)など各部屋ごとの費用や注意したい内容をまとめているので部分リフォームをされるという方にとっても役立つ内容となっています。

マンションをリフォーム(リノベーション)するにあたって、まず確認したいことは管理規約にある内容です。

工事可能な範囲は、どのマンションにも共通していますが、それぞれのマンションで定められた規約があります。リフォーム(リノベーション)工事をする際には、その規約をクリアしなければいけないため、まずは管理規約にある内容を確認しましょう。

どのマンションにも共通している工事可能な範囲について
マンションリフォーム「できること」「できないこと」
で詳しくまとめているので参考にしてください。

マンションは木造住宅と異なり、湿気などによって構造材が傷んでいるせいで補修のための追加工事が必要となるといったことがないため、予算を考えやすい。
しかし、希に解体した時にマンションの図面には反映されていない状況になっているケースがある。こういう場合は、プランの修正に伴う追加工事が発生することがあります。

これからお伝えするマンション一室にかかるリフォーム費用は、概算です。

そのため、詳しくはお近くの工務店や建設会社もしくは、設計事務所に見積依頼をしてください。

マンション一室を変えるスケルトンリフォームの解体工事

マンションの現状や工事内容によって解体工事の費用は大きく変わってきますが、過去のリノベーション(リフォーム)工事の見積を通して見ると、工事費用の5~10%は解体工事にかかる。
工事のボリュームにもよりますが、60万円~80万円が解体工事の平均的な費用

マンションの場合には、戸建て住宅とことなって養生や運搬などに手間がかかるため解体・撤去費は戸建て住宅に比べて割高になっています。

リノベーション(リフォーム)によって間仕切り壁を新設する内装工事の費用

マンション一室をやり変えるスケルトンリフォームによって間取り変更をする場合は、間仕切り壁を新設する必要がある。

間仕切り壁を新設するためには、まずは間柱など骨組みを組みボード(合板)などを貼ります。

その上に仕上げをしていくわけですが、この仕上げの材料によって大きく費用が変わってきます。
予算の関係やDIYを楽しみたい方は、骨組みの形成とボード(合板)張りまでプロである職人さんにしてもらうといいでしょう。
DIYによって塗装やクロスを行うのであれば、下地処理までを職人さんにしてもらうことをおすすめします。(クロスや塗装仕上げは下地処理が一番大切と言っても過言ではありません。)

間仕切り壁の下地工事(PB貼)は1㎡あたり1500~2000円/㎡程度が一般的です。

つまり、クロス工事の場合であれば、下地と仕上げの費用を合わせる
1500円(壁下地)+1700円(クロス仕上げの費用)=3200円/㎡ということになります。

各仕上げ材料の費用の目安

クロス工事の見積費用 1700円/㎡(材工共)~
最も安い仕上げることができます。
塗装工事の見積費用 2500円/㎡(材工共)~
色のバリエーションが豊富であり、カラーを組合せることでインテリアの質感を高める空間を造りだすことができます。
珪藻土の見積費用 6000円/㎡(材工共)~
健康に気を遣う方に人気の珪藻土
漆喰の見積費用 8000円/㎡(材工共)~
昔からある漆喰は健康に気を遣う方に人気で仕上りは美しい

マンションリフォームで浴室を新しくする

浴室を新設するにあたって方法は2つに分けられます。

  1. 在来工法
  2. ユニットバス
【1】の在来工法は職人さんが一つ一つ作り上げていくため費用はユニットバスよりも高くなります。(費用はかかりますが、デザインの自由度や素材の質感は在来工法のほうが上です。)

【2】のユニットバスは工場で生産されたパネルを組み立てガス管や給排水管を接続するだけなので在来工法よりも費用は安く、早く工事が終了します。また、防水性が高いというのもユニットバスの特徴。

TOTOやLIXILなど各メーカーは快適性を高めるための機能性を高めています。(オプションによって機能を追加することができますが、追加することで費用は高くなります)

費用の目安

ユニットバスの見積費用 50万円(材料のみ)~
在来工法の見積費用 90万円(材料のみ)~

浴室のみのリフォーム工事では洗面室を部分的に解体しないといけないため補修費がかかる。
以下は、解体工事や壁(床)の補修、給排水工事などを含めた浴室のみのリフォーム費用

ユニットバスの見積費用 130万円(標準品)~
在来工法の見積費用 210万円(ガラス張り)~

リノベーション(リフォーム)に合わせて家具や建具を新調

ダイニングテーブルやTVボード、食器棚などといった家具は

  1. インテリアショップなどで販売している既製品
  2. 一からデザインや機能性を考えて作り出す造作(オーダーメイド)

の2つがあります。
費用から考えると既製品のほうが安くおさえることができます。

しかし、費用は高くなりますが造作(オーダーメイド)のほうがデザインだけでなく機能性をもたすことができます。

マンションのように限られた空間の中では機能性をもたすことで空間を有効活用することができます。

このことについて
キッチンのリフォームでダイニングテーブルを組合せた8つのプラン
で詳しくまとめています。

リノベーション(リフォーム)計画を進めるにあたって、工事とは別に家具などの出費も考えなくてはいけません。

リフォーム費用以外の家具等の出費も含めて予算を考える
ではリフォーム工事以外に必要な出費について詳しくまとめています。
オシャレな家具が揃えられている家具ショップをいくつかピックアップします。
インテリアショップ【NOCE(ノーチェ)】の特徴
北欧家具で人気のインテリアショップ【ACTUS(アクタス)】の特徴
家具や雑貨などあらゆるモノが揃っているインテリアショップ【大塚家具】の特徴
木の温もり上手に表現した人気のインテリアショップ≪カリモク家具≫
といった家具ショップがあります。(オーダーも引き受けてくれるインテリアショップもあるので、家具にこだわりがある方は相談してみるといいですよ)

建具(ドア)は一般的に既製品が安くなります。(5万円~)

既製品を取り扱っているメーカーは、ウッドテック、ウッドワン、LIXIL、パナソニック、三協アルミなどがあります。
建具をオーダーメイドで依頼することもでき、デザインや使い勝手の自由度は高くなりますが、既製品よりも高くなることがあります。

リフォームによって床を新しくする

マンションでは、床が軋むといった悩みが少ないため床下地からやり変えるということはありません。

しかし、スケルトンリフォームのように全てを撤去して、一から仕上げたり、畳をフローリングに変えるバリアフリーであれば床下地から組み直すことになります。

床仕上げ材料の目安価格

フローリングの見積費用
  • 3000円/㎡~(材料のみ)
  • 8000円/㎡~ 化粧複合又は、単層フローリング(根太又は捨張りなど下地含む)
床タイルの見積費用
  • 5000円/㎡~(材料のみ)
  • 10000円/㎡~(モルタル下地含む)
大理石・鉄平石張りの見積費用 21000円/㎡~(モルタル下地を含む)

一般的に内装の床仕上げはフローリングですが、タイルや石を床に取り入れている洋風のリビングやダイニングの床をタイルや石を希望する方も増えてきているように思います。

木や畳と違い表面は冷たいです。そのため、床暖房をセットにして考える必要があります。

※大理石をLDKに使う場合には注意しよう!
大理石は熱伝導率が高く素材自体が厚いため床暖房とは相性はよくない。また、アルカリ性や酸性に弱いため食材が床に落ちたりすると早めに拭き取らなければ変色することがあります。

水を吸い込むことがないため雑巾で拭くなど掃除しやすいが生活空間にマッチした床素材かというとそうでもないためデメリットを知った上で大理石にするかを決めましょう。
カーペット類の見積費用 3000円/㎡~(材料のみ)
カーペット敷き込みの見積費用 6500円/㎡~(根太又は捨張りなど下地を含む)
クッションフロア張りの見積費用 7000円/㎡~(根太又は捨張りなど下地を含む)
ビニール床シート張りの見積費用 6000円/㎡~(根太又は捨張りなど下地を含む)
畳の取り替えの見積費用 15000円円/㎡~

マンション(一室)リフォームの給排水工事

マンションでは、PS(パイプスペース)を移動させることができないので住宅設備機器(浴室・キッチンなど)を移動することができないものと考えておきましょう。

マンションの一室(スケルトン)リフォームのような全体の間取りを変える場合には、水回りの位置を移動せずにいかに要望に沿ったプランに仕上げるかが大きな課題となります。

マンションリフォームによって浴室やキッチン・洗面台・トイレなど水回りの設備機器を全て新しいものに入れ替える場合の給排水工事費用の目安

給排水工事の見積費用 60万円~

トイレの機器を新設し内装を一新するリフォーム

便器は、中級品程度のグレードであっても各メーカーのさまざまな工夫があり清掃性が非常によくなっています。

中級品程度の便器の価格の目安は

16万円~と考えるといいでしょう。

トイレのリフォームは便器の交換と共に内装を一新すると合理的です。

古くなった便器を取り替えてトイレの内装(壁・床・天井)を一新するリフォーム工事の目安 37万円~
(手洗い付きキャビネットをトイレ内に付けると+10万円程度となります。)

マンションリフォームで課題となるキッチン

マンション一室をやり変えるスケルトンリフォームで課題となるのがキッチン。

寝室や子供部屋などプライベートルームを確保し、限られた一室の中でLDKをどのような間取りにするかで多くの方が悩みますし、プランを作成する設計者も頭を悩ませます。

プランニングを進める中で、まずはどのタイプのキッチンを選ぶかが重要になってきます。

例えば、LDKの面積があまりとれないのであれば、無理して対面式やアイランドタイプを選んでしまうと後々、失敗したと後悔することになります。確保できる面積があまりない場合にはI型かL型のキッチンタイプが理想的です。
I型キッチンから対面式にリフォームした方が失敗したと思う大きな原因は少ない面積の中で無理して対面式を選ぶことにあります。

このことについて
【リフォーム見積費用】対面式キッチンにしLDKの内装を一新
で詳しくまとめています。

確保できるキッチンスペースが少なくても空間を有効活用することができます。
上記の
【キッチンのリフォームでダイニングテーブルを組合せた8つのプラン】
をご覧ください。
オーダーメイドのダイニングテーブルや食器棚を設けることで、作業効率だけでなく空間を有効活用できることについて詳しくまとめています。

I型や対面式、L型、アイランドなど、どのタイプのキッチンにするかが決まれば予算に合わせてリフォーム計画を進めることになります。

  • 既製品
  • オーダーメイド

大きく2つに分けられ、
既製品ではTOTOやLIXILといったメーカーが制作したのをカタログ(ショールーム)から選ぶことになります。

オーダーメイドは、使い勝手やデザインを一から考えることができます。

費用は、一般的に既製品のほうが安くなりますが、オーダーメイドでプランによっては安く仕上げることもできます。

キッチン(既製品)の見積費用 50万円~
オーダーメイドキッチンの見積費用 100万円~

マンションではキッチンのみのリフォーム工事というのは非常に珍しく、キッチンを新設するのに合わせてLDKの内装を一新するというプランがほとんどです。
以下は、LDKのみのリフォーム工事の費用の目安となります。(解体工事、壁(床・天井)の内装工事、給排水(電気)工事などを含む)

I型システムキッチンの見積費用 110万円~
アイランドタイプの見積費用 370万円~
造作(オーダーメイド)キッチンの依頼先

オーダーメイドの制作会社をどこにしようか悩む方が多い。当サイトが以前にやり取りした会社を含めいくつかピックアップしています。

海外の輸入キッチンを検討中なら【要確認の5つのポイント】

海外の輸入キッチンを希望する方がいらっしゃいます。リフォーム(リノベーション)で海外のものを希望している方は必ず以下をご覧ください。

【どっちがいいの?】システムキッチンと造作キッチン

既製品と造作(オーダーメイド)の違いについて詳しく知りたいという方は以下をご覧ください。

洗面室の機器を新設し内装を一新するリフォーム

洗面室やキッチンなどは収納棚(キャビネット)を加えることで費用は高くなります。

既製品であれば、洗面化粧台だけで15万円程度(既製品)。
1坪程度の洗面室のみをリフォームする工事費用の目安 35万円~

工事内容は既製品の洗面台の交換と内装を一新する設定にします。

(機器の交換代、解体工事、給排水(電気)工事、内装工事などを含む)

上記の費用の目安では洗面台が既製品と設定しています。造作によってキャビネット・ボール・鏡をそれぞれデザインするとなると洗面台だけで20万円~が目安となります。

仕上げに使う素材によって費用は高くなります。

窓の増設や移設はできる?

マンションの一室(スケルトン)リフォームによって間取り変更するわけですがクライアント様から決まっていただく質問があります。

それは、窓の増設や移設はできるのか?という内容です。

答えは、できません。
そのため間取りの変更する場合には、現状の窓の位置に合わせてプランを考えていかなければいけません。

マンションの位置によっては騒音で悩むことがあります。
例えば、線路の近くであったり高速道路付近。

このようなケースでは、2重サッシによって問題をクリアすることができます。(窓の移設や増設はできませんが、後付けによる2重サッシはOKです)

マンション(一室)リフォームではスイッチやコンセントの位置関係も考えよう

マンションの一室をやり変えるリフォームでは、間取りを大きく変えることになります。多くの方は間仕切り壁をどこに設けるか、どのようなデザインで仕上げるかなどに意識が行きがちです。

しかし、生活していくにあたってスイッチやコンセントの位置が非常に重要になってきます。リフォームプランを考える時には、コンセントやスイッチンの位置関係も含めて考えていくようにしましょう。

まずは現在、暮らしている住まいでは、どの位置にスイッチやコンセントがあるのかをチェックしてみてください。

そうすることで、どこにコンセントなどがあれば良いかを把握しやすくなります。

マンションリフォームによって内装を大きく変える工事をする場合の配線やスイッチ、コンセント取り付けを含めた電気工事の費用の目安

電気工事の見積費用 41万円

まとめ

マンション一室をやり変えるスケルトンリフォームでは、排水管など制約を受ける水回りや共用部以外は自由に変えることができます。
基本的にキッチンや洗面室などでキャビネットを設けたり機能性を高める機器を導入することで費用は高くなります。また、内装材(壁・床・天井の仕上げ)のグレードを高めることで工事金額は高くなります。
過去にスケルトンリフォームした費用の平均を考えるとマンション一室の面積が60㎡の場合、700万円~800万円。70㎡の場合は800万円~900万円となりました。
これからマンション一室をやり変えるスケルトンリフォームを計画している方は、60㎡の面積で700万円~800万円の工事費用がかかるという目安を参考に予算などを組んでみるといいでしょう。