塗料はパーフェクトトップで決まった。でも色が決められない・・。

外壁塗装の色選びで失敗したくない!

そんな方のために、色を決める判断材料をここでお伝えします。

題して「人気の色には理由がある!」

その人気の理由を紐解くことで、色が決めやすくなります。

パーフェクトトップは、日本ペイントの代表的な高耐候塗料で、豊富なカラーラインナップと美しい仕上がりが特徴。注意したいのが、「どの色を選ぶか」で家の印象も、10年後の見た目も大きく変わるということ。

 

プロの塗装会社がパーフェクトトップの人気色と選び方のコツをわかりやすく解説します。

はじめに:パーフェクトトップとは?

パーフェクトトップ(正式には「パーフェクトトップSi」などの派生も含む)は、日本ペイントの外壁用上塗り塗料シリーズの一つで、水性1液のラジカル制御技術を用いた高耐候性塗料です。

特徴としては、

  • 紫外線などにより発生する「ラジカル(反応性の高い活性種)」を制御し、塗膜劣化を抑える効果
    【ラジカル抑制効果が高い色】
    白色~淡いベージュ色やライトブラウン、ライトグレーあたりは、ラジカル抑制効果が高いと言われています。
  • 水性であるため、シンナー臭が比較的少ない点
  • 豊富な標準色(ND色など)および調色対応
  • 光沢(ツヤ)調整可能(艶有〜つや消し)

などが挙げられます。

「耐用年数10~13年程度」といった設計値が目安にされることが多く、コストパフォーマンスと実績のバランスが評価されています。色見本帳(ND標準色など)は日本ペイントを通じて配布されており、調色対応も可能。

そんなパーフェクトトップの人気の色とは?

パーフェクトトップでよく使われる人気の色番号(定番・人気カラー)

以下は実際に塗装業界でよく採用されている、ND色(日本ペイント標準色)を中心とした例です。各色には用途・印象・人気の理由も含めて解説します。

ND-104~ND-372(クリーム~中間色)

【色番号と色の系統】
ND-104 / ND-105(クリーム系)
ND-111(中明度クリーム(ベージュ調))
ND-372(ベージュ中間色)

【採用場面】
周りに溶け込みやすく、家を明るく見せたい場合

【人気の理由・メリット】
クリーム系、ベージュ調、ベージュ中間色は白に比べて汚れが目立ちにくく、柔らかな印象になるため人気。
また、汚れが目立ちにくいという理由で一定の人気

ND-012(グレー系)

【色番号と色の系統】
ND-012グレー(明るめ)
【採用場面】
クール・モダンな印象を出したい住宅。個人的にとてもお気に入りの色で、我が家もこの色に近い色を1階。2階は白に近いクリーム系の色に塗り替えました。
【人気の理由・メリット】
グレー系は、汚れを目立たせにくい上に、印象を引き締める色として選ばれます。

ND-342~ND-376(ブラウン系・テラコッタ調)

【色番号と色の系統】
ND-342 / ND-375 / ND-376(ブラウン系・テラコッタ調)
【採用場面】
落ち着き、自然な印象を出したい住宅。ツートンで1階部分をこの系統の色にすることが多いです。
【人気の理由・メリット】
ブラウン系は温かみと汚れのひきつけを抑えるバランスから人気。

ND-430(淡いパープル系)

【色番号と色の系統】
ND-430(淡いパープル系)
【採用場面】
落ち着き、自然な印象を出したい住宅。ツートンで1階部分をこの系統の色にすることが多いです。
【人気の理由・メリット】
紫系はアクセントや上品さを演出できる色として使われることがある。

ND-282(オレンジ系)

【色番号と色の系統】
ND-282 / ND-343(オレンジ系)
【採用場面】
南向き壁面、アクセント壁。白系の色とのツートンも綺麗です。タイルとの相性も良く、ブラウンとの組み合わせはモダンな感じがして引き締まって見えます。
【人気の理由・メリット】
ワンカラーでも浮かず、暖かみを演出できる色。

色番号の補足・注意点

標準色(ND色など)は日本ペイントの見本帳で定義されており、調色対応も可能。

色によっては「調色扱い」(つまり製造工程で特別調合する必要がある)で、材料価格が若干高くなる場合があります。

また、モニタ上の見え方と実際の塗装後の色味にはズレが生じやすいため、A4サイズ程度の色見本板などで現物確認を強く推奨します。

人気色が選ばれる理由を深堀

上記では、パーフェクトトップで使われている色番号とその色の特徴についてお伝えしました。

次は、塗装業者視点・色彩設計視点の両面から、「人気色」になる理由を深堀していきます。

汚れ・経年変化が目立ちにくい

外壁は雨やホコリ、排気ガス、コケなどの影響を受け、色がくすんだり汚れが付着したりします。

真っ白は清潔感がある反面、汚れが目立ちやすいため、クリーム系やベージュ系、中明度のグレー・ブラウン系など、中間的な色味が選ばれやすいです。

周囲の景観・調和を取りやすい

住宅街や街並み、周囲の屋根・外構との調和は重要です。

極端に鮮やかな原色を使うと浮いてしまう可能性があるため、自然になじみやすいクリーム・ベージュ・ブラウン・グレーといったトーンが無難かつ安心感があります。

明るさと陰影のバランス

淡めのクリーム色やベージュ色は、太陽光が当たると明るく見え、影ができると陰影が美しく出るという面があります。

適度な中明度の色味は、立体感(陰影)を損なわず、よい見え方を演出できます。

安定したイメージ

クリーム・ベージュ・ブラウンは「温かさ」「安心」「落ち着き」を感じさせやすい色味として、住宅用途に向いています。

逆に、強すぎる色(赤・緑・紫など)を全面に用いると、好みが分かれる・飽きが来るリスクがあります。

アクセント・差し色の使い方

最近は全体を無難なトーンでまとめつつ、軒天・出窓・幕板などにアクセント色(ND-430淡紫、ND-282オレンジ系など)を使うケースも増えています。

主屋を落ち着いた色としつつ、部分的に“個性”を出す技法です。

色選びのポイントと失敗しないコツ(プロのアドバイス)

お客様にとって「色選びは一生に一度に近い判断」であることが多いので、以下のポイントを押さえることが重要です。

【カラーシミュレーション・現地確認を必ず行う】

コンピュータ画面や印刷見本だけで判断せず、施工予定の壁面に実際の見本板を当てて、昼・夕方・夜間の見え方を確認する。

【周囲環境を意識する】

隣家、街並み、屋根色、植栽などと調和する色調を選ぶ。
極端に目立ちすぎる色は避けることが多い。

【汚れやすさを考慮する】

立地や風向き、近くの道路などを考慮して、汚れの付着を想定した選色を行う。

【アクセント使いで個性を出す】

全体をベーシックトーンにまとめ、軒裏・庇・出窓などに差し色(アクセント)を入れるとバランスが取れる。
【例】
全体:クリーム系
細部:ブラウン系

【ツヤ(光沢)もカラー選びの要素になる】

色味とともに「つやあり / 半つや / つや消し」など光沢の度合いを変えることで見え方は大きく変わります。
低ツヤ:上品・落ち着き
高ツヤ:明るさ・高級感を出すことができる。

パーフェクトトップの色選びQ&A

失敗しない外壁カラーの選び方をプロが解説

多くいただくご質問をメインにQ&Aをまとめております。

Q1. 色選びで失敗しないコツは?

A:小さな見本ではなく、A4サイズ以上の「実際の見本板」で確認!

パーフェクトトップのND色は、光の当たり方で見え方が大きく変わります。
スマホやPC画面で見る色と、実際の外壁の色は違うため、以下の方法をおすすめします。

  • 屋外で朝・昼・夕方の見え方をチェック
  • 隣家・屋根・門柱とのバランスを確認
  • 試し塗り(サンプル塗布)で実際の質感を確認

■プロのひとこと

「色選びは“第一印象+10年後”の両方で考える」のがコツ。
今の好みだけでなく、将来の汚れ・経年変化も見据えて選ぶのが成功の秘訣です。

Q4. 2色塗り(ツートン)にする場合のおすすめ配色は?

A:上部を明るく、下部を少し濃いめにするのが基本です。

理由:
下部は雨水や泥はねの汚れを受けやすく、暗めにすることで汚れが目立ちにくい。
上部は明るい色にすることで、全体が軽やかで高さがある印象になります。

【ツートン例】

■上部(2階)
ND-104(アイボリー)
■下部(1階)
ND-372(ベージュ)
■お家全体の印象
優しくナチュラル
■上部(2階)
ND-111(ベージュ)
■下部(1階)
ND-343(ブラウン)
■お家全体の印象
落ち着いた安定感のあるモダンデザイン
■上部(2階)
ND-012(ライトグレー)
■下部(1階)
ND-155(チャコールグレー)
■お家全体の印象
おしゃれなスタイリッシュモダン

Q3. 明るい色と暗い色、どちらが長持ちする?

A:中~明るめの色のほうが色あせしにくい傾向です。

濃色(ネイビー・ブラックなど)は紫外線を吸収しやすく、熱による退色・チョーキングが早まることがあります。
逆に白やベージュは紫外線を反射しやすいため、劣化スピードが緩やか。

【長持ちカラーの傾向】

  • 明るめグレー(ND-012)
  • ベージュ系(ND-111, ND-104)
  • アイボリー(ND-105)

これらは紫外線・熱による退色を防ぎやすく、10年以上色持ちしやすいです。

Q2. 「ツヤあり」と「つや消し」どちらが人気?

A:現在は「7分ツヤ」や「5分ツヤ」の“控えめなツヤ”が人気です。

  • ツヤあり:明るく新築のような印象。汚れを弾きやすい。
  • ツヤ消し:落ち着いた高級感。マットな質感で上品に見える。
  • 半ツヤ(5分・7分ツヤ):両者のいいとこ取りで、自然な輝きが人気。

【プロのおすすめ組み合わせ】

【外壁の質感】
モルタル・リシン
【おすすめツヤ】
半ツヤ(5分)
【理由】
凹凸があるため、強ツヤだとギラつく
【外壁の質感】
サイディング
【おすすめツヤ】
ツヤあり or 7分ツヤ
【理由】
新築感・防汚性を重視
【外壁の質感】
高級住宅・洋風
【おすすめツヤ】
つや消し~半ツヤ
【理由】
落ち着き・高級感を演出

Q1. パーフェクトトップで「汚れにくい色」はどれ?

A:中間色(ベージュ・グレー・ブラウン系)が最も汚れにくいです。

外壁の汚れは「ホコリ・排気ガス・雨だれ」が主な原因。
明るすぎる白(ND-100など)は汚れが目立ち、逆に黒すぎる色は色あせが早くなります。

おすすめの「汚れにくい定番色」は以下の通り

  • ND-111(明るめベージュ):上品で汚れが目立ちにくい
  • ND-012(ライトグレー):都会的で退色も緩やか
  • ND-372(中間ベージュ):温かみ+汚れ耐性のバランス◎
  • ND-343(ブラウン):落ち着いた雰囲気で汚れを隠しやすい

【プロのポイント】

塗料の性能(防汚性)+色の明暗で“見た目のキレイが続く”かが決まります。
パーフェクトトップはラジカル制御技術により塗膜のチョーキング(白化)も抑えるため、
中明度カラーなら10年以上きれいを保ちやすいです。

まとめ:パーフェクトトップの人気色について

戸建て住宅を見て回っても言えることですが、クリーム系、ライトグレー、ライトブラウンが集中しています。

その理由として

  • 周囲に溶け込みやすい
  • 色褪せにくい
  • 汚れにくい

というメリットはやはり大きいと思います。

濃い色は、汚れが目立つ・色褪せが早いというデメリットがありますが、10に一回のペースで塗り替えする予定でしたらOKと思います。

上記でまとめているのは、あくまで参考と受け取ってください。

最終的にはお客様の希望の色で塗り替えするのが一番ベストです。