「シーラー」「フィラー」 理解するのが難しい上に、似たような発音なので紛らわしい!
塗装会社さんに見積書に記載されてる、下塗り塗料について質問したけど、何を言ってるのか分からない・・。
下塗り塗料は、とても大切で適材適所に塗らないと早ければ2~3年後には、剥がれるなど施工不良に繋がります。
このページでは、
・シーラー
・フィラー
・プライマー
をどういう時に使うのかについて具体的にまとめています。
「ウチの外壁に使うべき下塗り材とは?」
が分かるので下塗り塗料で悩んでいる方は、ぜひ読み進めてください。
シーラー、フィラー、プライマーの比較表
シーラー・フィラー・プライマーの使い分けを分かりやすくするため、「目的」「適所」「水性・油性」の3つの項目で分類し比較してみました。
シーラー | フィラー | プライマー | |
目的 | ・「塞ぐ」という意味。 ・水のようなサラっとした液体。 ・密着性の向上。 ・素地に吸い込ませて、上塗りの吸い込みを防ぐ。 |
・「埋める」という意味。 ・膜厚のドロっとした塗料でひび割れや凹凸を埋める。 |
・「初め」という意味。 ・接着性の向上や、錆止めなどの性能を持ったものもある。 |
適所 | サイディング モルタル コンクリート ALC板など |
モルタル スレート屋根 など |
サイディング モルタル コンクリート 鋼板など |
水性・油性 | 水性・油性 | 水性 | 水性 |
外壁塗装用相場 (円/㎡) |
600 ~ 900 |
||
屋根塗装用相場 (円/㎡) |
600 ~ 1200 |
下塗り塗料シーラーの特徴
シーラーは、両面テープのようなもの。
「外壁素材」と「中・上塗り材」の密着性を高める役割があります。
痛んでる外壁素材は、塗料を吸い込みます。
そのため、通常1回の下塗りを2回に増やして、シーラーを吸収させ、吸い込みを止める役割もあります。
外壁表面に両面テープの役割のシーラーがない状態で塗装するので、密着性が悪くなり耐久性が悪くなったり、剥がれたり、ツヤがでないなど施工不良の原因になります。
水性タイプと油性タイプのい違いは?
- 劣化が少ない外壁には、水性
- 劣化が激しい外壁には、油性
水性と油性の違いを以下の表でまとめました。
水性 | 油性 |
・臭いが少ない ・乾燥時間が長い(4時間程度)下地や気候による ・浸透性が低く、あまり吸い込まない |
・臭いがある ・乾燥時間が短い(1時間程度)下地や気候による ・浸透性があり、よく吸い込む |
下塗り塗料フィラーの特徴
フィラーの中でも微弾性フィラーは、戸建てモルタル外壁の塗装工事でよく使われます。
微弾性とは
少し弾性(伸縮性)があるという意味です!
ひび割れのあるモルタル外壁には、伸縮性がありドロっとした液体で膜厚のフィラーが使われます。
ゴムのような柔軟性のある塗料は、ひび割れを埋めるだけでなく、ひび割れを追従して割れの拡大を防いでくれます。
逆に伸縮性がない下塗り材の場合、塗膜が固いので地震などの揺れでひびが入る可能性が高くなります。
要注意!フィラーはサイディングに使わない
サイディング外壁にフィラーを使うと、真夏の直射日光などで壁素材の温度が上がります。
膜厚のフィラーが熱の逃げ場を防ぐことになるので、塗膜自体が風船のように膨れて、最終的に剥がれていきます。
詳しくは以下のページでまとめられているので参考にしてください。
プライマー
プライマーには、種類があり下地に応じて使い分けることができます。
大きく分けると以下の3つの種類
1.接着プライマー
両面テープのような役割。
素地と上塗り塗料との密着効果を高めてくれます。
2.防錆プライマー
金属の錆止めのために使うプライマー。
3.浸透性プライマー
脆弱な下地に浸透して表面を強化してくれる
まとめ
下塗り塗料は、大きく分けるとシーラー・フィラー・プライマーの3つに分けられます。
昔は、外壁塗装と言えば中塗り・上塗りが大切で、下塗りはなくても良いという考えがあったようです。
でも、施工不良を起こす原因を調べていくことによって、下塗りの重要性が見直されるようになったということをよく聞きます。
一般的に、上塗り塗料に合わせた下塗り塗料を使うのが良いとされています。
中には、外壁塗装の費用を抑えるために、安い下塗り塗料を選ぶ業者もいます。
このことに関しては以下のページで注意点を詳しくまとめています。