シーゲッテル

見積書の下塗り材でたまに見かける水性カチオンシーラーってどんな塗料なんだろう?

不向きな下地材に、この下塗り塗料を塗装してしまうと数年でハガレなどの劣化症状が現れるようなので、取り扱いには、十分に注意が必要です。

このページでは
水性カチオンシーラーの特徴や、注意すべき事について詳しくまとめています。

外壁塗装の下塗り材に検討中という方は、参考にしてください。

ニッペ水性カチオンシーラーの特徴

信頼性の高い塗料メーカー「日本ペイント」が販売している下塗り塗料です。

水性なので臭気は弱く、安全性の高い塗料。
内壁・外壁にも使用することができるため、汎用性は高い。

一般的な下塗り材と比べてみると電化安定性が高く、下地材に浸透しながら密着性を高めてくれます。

下地材の適用範囲は広く
コンクリート・モルタル・スレート・石膏ボードの素地など
あらゆる下地材に対応可能です。

ニッペ水性カチオンシーラーはどの下地材でも適してる?

ケンチッキー

下地材の適用範囲は広いとお伝えしましたが、不向きな下地材もあるので要注意

このような外壁材に、水性カチオンシーラーは使わない方がいいでしょう。

このような外壁に塗装した場合、上塗り材を丁寧にぬっても早期にハガレる可能性が高いからです。

塗り替えの場合は、劣化度合いが気になるのであれば、水性カチオンシーラーを使わないほうが無難です。

ニッペ水性カチオンシーラーの欠点

水性カチオンシーラーは、合成樹脂エマルション型シーラーに属されるんですね。

シーラーの中では、最も普及されていて、耐水性・耐アルカリ性に優れ、価格が安いことから経済的にも優れていると言えます。

他のシーラーと比べると、多孔質で通気性がある塗膜です。

この合成樹脂エマルション型シーラーは、吸収性が高い(吸い込みが多い)下地材の場合、水が素地に吸い込んでしまって、シーラー樹脂が下地内部に浸透する前に、下地表面で粒子が融合し塗膜を作ってしまいます

そのため、吸い込みが激しい下地材に対しては、上塗り塗料の付着性が悪くなり、下地の補強効果も劣ってしまいます

  • 外壁の劣化が度合いが酷く、吸い込みが多い
  • 窯業系サイディング

外壁に適さないのは、このためです。

塗装会社が、推奨下塗り材ではなく、水性カチオンシーラーを見積書に記載する理由は、価格の安さからだと言えます。

推奨下塗り材のほうが将来的に安心

上塗り材には推奨下塗り塗料があります。

もし、見積書に推奨下塗り塗料とは違う下塗り塗料名が明記されている場合、見積書を作成した塗装会社に問い合わせた方が良いです。

もしくは、相談できる第3者がいるのでしたら、その方に相談してみることをおすすめします。

密着性や耐用年数には、下塗り塗料が大きく影響してくるため、この下塗り材で間違えてしまうと後々、後悔することになります。

水性カチオンシーラーは室内で重宝されてる?

個人的な意見になりますが、水性カチオンシーラーは、室内でかなり重宝されてる塗料と認識しています。

溶剤系ですと様々な問題が生じてくるのですが、水性なので臭いを気にせず安全に塗装できます。

最近では、外壁塗装に使う下塗り材がすごく進歩してきたため、外壁の下塗りで水性カチオンシーラーを使用しなくなったように思います。

水性カチオンシーラーが良くない塗料といってるわけではなく、用途に応じて使うことが大切です。

外壁に使用する塗料は、科学です。

簡単に考えてしまって「塗装できれば全てOK」と思ってしまいがちですが、知れば知るほど奥が深いです。

上記でもお伝えしていますがが、下塗り材で間違えてしまうと耐用年数や色持ち・劣化速度にも影響してくるため、適用する下塗り選定こそとても大切です。