遮熱だけでなく放熱の性能も兼ね備えたことで、人気が出だしたアドグリーンコートってどういう塗料?
アドグリーンコートを壁・屋根に塗装すると真夏の部屋の温度が下がって快適性が上がったという人の声を聞きます。
このページでは、
- アドグリーンコートの評判
- 耐用年数や価格
- メリット・デメリット
などについて詳しく掘り下げています。
屋根に塗装する場合は、注意が必要でそのことについても詳しくまとめていますので参考にしてください。
アドグリーンコート(日本中央研究所)の良い評判
- 真夏のエアコン設定温度は例年20℃だったのが25℃になった
- 冬場のファンヒーターの設定温度を2~4度落としても快適
- 屋根と外壁に塗装した後、光熱費が安くなった
- 断熱遮熱効果が高く人気が出だしている
アドグリーンコート(日本中央研究所)の悪い評判
- スレート屋根には向かない場合がある(後述します)
- 認定施工店のみしか取り扱えない
- 価格の割りに耐用年数が標準的
- 色のバリエーションが少ない
アドグリーンコート(日本中央研究所)の特徴
メーカー | 日本中央研究所株式会社 (製造開発) |
販売会社 | NCK販売株式会社 |
塗料名 | アドグリーンコートEX アドグリーンコートGL |
性能 | 放熱 遮熱 |
グレード | シリコン |
施工(塗装)方法 | ローラー・はけ・エアレス |
用途 | 外壁塗装 屋根塗装 |
下塗り | アドクールシーラー |
ツヤの種類 | アドグリーンコートEX 艶消し、5分艶 アドグリーンコートGL 5分艶 |
色 | アドグリーンコートEX 14色 アドグリーンコートGL 22色 |
種類 | 無希釈タイプの水性塗料 |
アドグリーンコートEXは、3分ツヤで、選べる色が14色。
アドグリーンコートGLは、5分ツヤで、選べる色が22色。
アドグリーンコートGLのほうがツヤが濃くて選べる色が多いということですね。
アドグリーンコートの耐用年数
アドグリーンコート(EX・GL)の耐用年数は8~12年。
グレードで言えばシリコン塗料と同程度です。
アドグリーンコートの㎡単価と見積価格
アドグリーンコート(EX・GL)の㎡単価3,300~4,200円
フッ素塗料と同等の㎡単価の割りに耐用年数が短い。
アドグリーンコートは性能重視と言えます。
■ アドグリーンコートの見積り価格
以下は
屋根面積:60㎡
とした場合の見積り価格です。
高圧洗浄 | 24,700円 |
タスペーサー | 15,600円 |
屋根塗装 ■下塗り アドクールシーラー ローラー ■中塗り アドグリーンコート ローラー ■上塗り アドグリーンコート ローラー |
施工(㎡)単価 3,900円 234,000円 |
合計見積り価格 | 274,300円 |
アドグリーンコートのメリット
アドグリーンコートのメリット
- 遮熱塗料
- 水性塗料
- 放熱機能
について解説していきます。
汚れが付着しにくい遮熱塗料
セラミックス配合の遮熱塗料や断熱塗料は粒子が大きいため、汚れが付着すると流れにくい。
その点、アドグリーンコートでは粒子が小さいため、表面がが滑らかで汚れが付着しても流されやすい特徴があります。
汚れが付着すると、見栄えが悪くなるだけでなく、汚れが水分を吸収したり、熱をため込んだりするため塗膜の劣化原因にもなります。
アドグリーンコートは水性なので臭いが少ない
アドグリーンコート(EX・GL)は、水性なので臭いがあまりしません。
一般的に遮熱塗料は弱溶剤系が多いので、水性を探している人にはおすすめです。
※下塗り材は弱溶剤系(油性)
アドクールシーラーやアドマイルドコート、アドプラコートなど金属用の下地材は油性になります。
優れた放熱機能
遮熱塗料は、熱を含む赤外線を反射させ、屋根表面温度を押さえてくれます。
ただ、反射しきれなかった熱は屋根に蓄熱されていきます。
アドグリーンコートでは、反射しきれなかった熱を塗膜から追い出してくれる働きがあります。
遮熱+放熱のW機能によってより熱が溜まりにくくできています。
アドグリーンコートのデメリット
アドグリーンコートのデメリット
- 塗装できる会社が少ない
- 色のバリエーションが少ない
について解説していきます。
塗装工事できる会社が少ない
アドグリーンコートは、一般的に普及されてる塗料とは異なり、メーカーから認定を受けた塗装会社のみが取り扱える塗料となっています。
そのため、お客様がこの塗料を使いと思っても認定施工店でない塗装会社では、取り扱うことができません。
好みの濃い色がない
アドグリーンコートは日射反射率が高い淡い色(明るめ)が多く、黒に近い濃い色は少ないです。
なので、好みの濃い色が少ないということもあります。
遮熱効果が最も高いのが日射反射率87%の白色。
白色に近いほど熱を反射させ、黒に近い濃い色になるにしたがって熱を反射させる遮熱効果は下がっていきます。
遮熱効果が下がるというのは、熱が屋根に溜まりやすいということで、黒色では日射反射率53%で遮熱効果は白色に比べると34%も下がります。
塗料の価格が高い
アドグリーンコートは8~12年の耐用年数(シリコン塗料と同程度)で㎡単価はフッ素塗料と同じくらい(3,300円)です。
他の塗料と比べると、遮熱性能が高く普段の生活の快適性はアップしますが、耐用年数を重視すると塗料の価格(㎡単価)は高いです。
スレート屋根の場合雨漏りする可能性がある
スレート屋根に塗料を塗る時は、タスペーサーといおう縁切り金物を設置してスレートの重なり部分に隙間を設けます。
強風などで屋根材の裏側に雨水が侵入しても、スレートの重なり部分に隙間があれば、そこから雨水が排出されます。
断熱遮熱塗料であるアドグリーンコートは厚塗りする塗料。
タスペーサーを設けても、スレートの重なり部分の隙間を封鎖してしまいます。
断熱塗料のGAIAも同様と考えていいでしょう。
屋根材の裏側に回り込んだ雨水は、排水されず逃げ場がなくなって最悪、雨漏りに繋がります。
屋根塗装した後、スレートの隙間がふさがっていたら?
屋根塗装後、塗料がスレートの隙間をふさいでしまっていた場合、塗膜カッターや皮スキといった道具を活用して手作業で塗膜を切っていきます。
30坪程度のお家ですと、5~6万円が相場になります。
作業日数は1日。
皮スキなどで縁切りするタイミングは、塗料が乾いてからです。
半渇きですと、縁切りしてもまたくっついてしまうからです。
まとめ:アドグリーンコート(日本中央研究所)の評判は分かれる
アドグリーンコートの評判は良い・悪いで大きく分かれます。
良い評判は
- 遮熱・放熱効果が高く快適性が良くなった
- 汚れが付着しにくい
- 上塗りは水性塗料なので臭いが少ない
悪い評判
- 薄いスレート屋根は、タスペーサーをしても意味がない
- 薄いスレート屋根の場合、最悪、雨漏りを起こす可能性がある
- 耐用年数からすると㎡単価は高い
- 施工(塗装)できる会社がまだ少ない
認定施工店に聞くと人気は出だしているということです。
ただ、塗装する際には十分に注意が必要な塗料と言えます。