編集者の家の外壁は、熱膨れという劣化現象がおきていたそうです。
この熱膨れという劣化現象を抑えるためにアンダーサーフDSという下塗り塗料を塗装会社さんが提案!
編集者の家は外装リフォーム
・外壁塗装
・屋根塗装(カバー工法)
を考えており、見積を依頼しました。
塗装会社さんは、見積書と一緒に調査報告書も持って来てくれるのですが、調査報告書に書かれてあったのは「熱膨れ」。
弾性塗料によく出る劣化現象なのですが、この劣化を対策するのに有効的なのがアンダーサーフDSという下塗り塗料。
アンダーサーフDSには、他の下塗り塗料にはない特徴があり、このページでは、
- 熱膨れが起きるメカニズム
- アンダーサーフDSの特徴
- アンダーサーフDSがおすすめな人
- 注意点
について詳しくまとめています。
建築設計者ではありますが、見積依頼している方と同じアンダーサーフDSなどについて掘り下げています。
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- アンダーサーフDSって?
- アンダーサーフDSの価格は?
- 我が家の下塗りにはアンダーサーフDS?
このようなことで悩んでいる方は、下記に答えが書いてあるのでぜひ参考にしてください。
外壁の塗膜に熱膨れが起きたメカニズム
アンダーサーフDSについてお伝えする前に「熱膨れ」についてお伝えしておきます。
編集者の外壁は、窯業系サイディングの上に弾性塗料(スタッコ)仕上げ。
恐らく、プロの方ならすぐにピンとくるかと思いますが、サイディングボードは断熱性が高く熱を貯めやすい性質から表面は温度が上昇しやすい。
弾性の膜厚塗料は、この熱によって塗料が膨らんでいきます。
熱による軟化が少ない無機セメント系や、硬質の有機スタッコは、熱膨れが起こる可能性が少ない。
一方
弾性スタッコは、塗膜が柔らかく熱により軟化してあめ状になり、熱により発生した水蒸気ガスにより気泡が生じて膨らみます。
このようなメカニズムがあり、塗り替える際、透湿性がない塗料を使ってしまうと、熱や水蒸気を塗膜の外に逃がすことができず風船のように塗膜が膨らんでしまいます。
そして、最終的に破裂して塗膜が剥がれていきます。
せっかく塗り替えたのにこのような施工不良が3~5年後に起きるのは悲しすぎます。
後々の施工不良を防ぐため、透湿性があり、塗膜の膨張を防ぐ機能があるアンダーサーフDSという下塗り材を使います。
一般的な下塗り塗料と比べると、割高になりますが、将来を考えるとアンダーサーフDSを使うほうが安心です。
アンダーサーフDS(エスケー化研)の特徴
- 優れたサーフェーサー機能
旧塗膜表面に発生したひび割れやピンホールなどを補強 - 優れた付着性
架橋技術を用いた強靱な塗膜は、旧塗膜に対して優れた付着性を示す。 - 優れた透湿性
汎用の下塗材(シーラー)と比較して高い水蒸気透過性があるので、塗膜の膨れを抑制してくれます。 - 自然な仕上げ
スタッコや意匠性仕上げなど厚膜型弾性塗材の塗り替えで、既存パターンを活かす
アンダーサーフDSの㎡単価
㎡単価 | 750円 |
一般的な下塗り塗料は650円前後なので、少し割高になります。
下塗り材アンダーサーフDSがおすすめな人
現在の外壁仕上げが以下のような場合、アンダーサーフDSがおすすめです。
ソフト(弾性)スタッコ
ソフト(弾性)リシン
ベルアート(si)
このような意匠性に富んだ厚膜型弾性塗材の塗り替えに使われます。
特に、外壁材が断熱性の高い「サイディングボード・ALCパネル・軽量モルタル」。
この上に上記のような厚膜型弾性塗材が塗装された外壁の塗り替えに最適です。
アンダーサーフDSを塗った後、どうなった?
編集社の家の外壁には弾性スタッコが塗装されていました。
熱膨れが発生してる部分は、指で押すとグニャとへこみます。
アンダーサーフDSを塗る前と塗った後とでは、明らかな違いがありました。
- 塗る前 :塗膜を指で押すとグニャとへこむ。
- 塗った後:塗膜がカチコチで指で押してもへこまない。
柔らかい弾性の塗膜がカチコチになることで、熱膨れの発生が防ぐことができます。
上記でもお伝えしていますように、無機セメント系や、硬質の有機スタッコは、熱膨れが起こる可能性が少ない。
アンダーサーフDSを塗ることで、無機セメント系や、硬質の有機スタッコに近づけることができるのですね。
さらに、透湿性があるので塗膜内部に熱を溜めにくい性質があります。
【注意】アンダーサーフDSという下塗り材を知らない塗装会社もいる
13社に見積り依頼をしたのですが、その中でアンダーサーフDSを知っていたのは1社のみでした。
その1社の社長さん曰く、弾性塗料の熱膨れ対策できる下塗り塗料は、アンダーサーフDSのみ。
もし、スッタコやリシンを塗り替える際は
「アンダーサーフDSを使ったほうが良いですか」
と聞いてみることをおすすめします。
できれば、複数社から答えを聞くと答えが明確になりやすいです。
そもそも、断熱性の高い窯業系サイディングボードの上に弾性塗料はNG。
でも、約30年前は、このようなことが判明されていなかったのでしょう。
編集者の家だけでなく、同じような事で悩んでいる方は少なくないようです。
一つの目安として
外壁塗装で使われる塗料は、数百種類もあり、その中から自宅にあった塗料を選ぶのは、とても大変・・。
外壁の素材
外壁塗膜の劣化状態
劣化を対策できる塗料
など総合的な判断が必要です。
ヌリカエを使えば、17の選択式の質問に答えることで、外壁の劣化具合(診断結果)や予算に合った塗料の目安を知ることができます。
あくまで見積サービスとなっていいますので、現状の外壁の劣化状態や、外壁塗装の相場、塗料の比較として使ってみると良いですよ。
まとめ
- ソフト(弾性)スタッコ
- ソフト(弾性)リシン
- ベルアート(si)
このような意匠性に富んだ厚膜型弾性塗材の外壁を塗り替える場合、下塗り塗料アンダーサーフDSを検討したほうが良いです。
塗装会社さんの中には、この塗料を知らない場合があるので、お客様ご自身から積極的に
「アンダーサーフDSを使ったほうが良いか?」
質問してください。
3~5年後に施工不良で悩むくらいなら、塗り替え時にしっかりと聞いておくに越したことはありません。
最高工事価格より約328万円も安くで契約した体験談
編集者の家は築約30年。
屋根と外壁のメンテナンスリフォームを検討し、見積を依頼しました。
屋根は、塗装のほうが安いのですが、現地調査の結果、カバー工法が良いとのこと。
理由は、屋根材が反っているなど変形を伴うほど劣化が進んでいたからです。
材料自体が変形してしまうと、元に戻すことはできず、仮に塗料を屋根材の上から塗っても、隙間から雨水が入りやすく、漏りの危険性が高まる一方とのこと。
そして、最初に見積依頼した会社から提示された価格は、約520万円。
予算200万円と言ったのに、この価格・・?
途方に暮れる想いでしたが、とても優れた塗装会社に巡り会い、約328万円も安くで契約することができました。
どのような事をして、どのような事に注意したか。
建築設計者ではありますが、お客様と同じ目線に立って具体的にまとめました。
机上の空論ではなく体験談です。
外壁や屋根のリフォームは、失敗が許されない大切な工事。
これから、外壁(屋根)塗装やカバー工法を計画しており「失敗したくない
!」と少しでも思っている方は、以下の記事に一度目を通してみてください。