シーゲッテル


このページでは

  • フッ素塗料の特徴
  • 10年後の評判をyoutube動画で確認
  • フッ素塗料の耐用年数と価格
  • フッ素塗料のメリット・デメリット

についてお伝えしています!

フッ素塗料は気になるけど
シリコン塗料やラジカル塗料を選ぶ方が多い中で、価格が約1.5倍ほど高いフッ素をわざわざ選ぶ必要性ってあるの?

と思う方でも、色々な視点からフッ素塗料について掘り下げているので、フッ素の魅力について深く知ることができると思います。

フッ素塗料の特徴

フッ素塗料の特徴(優れているポイント)

  • 耐久性、対候性(耐用年数15~20年)
  • 親水性(汚れにくい)
  • 防藻性、防カビ性
  • 耐摩耗性(長期間、光沢を保持)
  • 耐薬品性(酸性雨に強い)

耐久性・対候性は、塗料の中でも最も優れており、信頼性があることから住宅以外にも
・六本木ヒルズ
・スカイツリー
・明石海峡大橋
・なごやドーム
・なんばパークス
といった大型建造物にも使われています。

なお、フッ素樹脂には「3フッ化型フッ素樹脂」と「4フッ化型フッ素樹脂」があり、3フッ化型は紫外線に弱いという弱点があります。

合成樹脂(シリコンやフッ素など)を主成分としてる中では「4フッ化型フッ素塗料」が最もハイグレード塗料です。

【3フッ化型と4フッ化型】の違い
▼ココをクリックすると開きます▼

3フッ化型と4フッ化型の違い

3フッ化型は「C(炭素)-Cl(塩素)」の結合力が弱く紫外線によって破壊される

従来の3フッ化フッ素樹脂塗料は
・炭素 (C):2
・フッ素(F):3
・塩素 (Cl):1
と結びつく構造

4フッ化フッ素樹脂塗料は
・炭素 (C):2
・フッ素(F):4
と結びつく構造

3フッ化フッ素樹脂塗料の場合、炭素(C)と塩素(Cl)の結びつきが弱いのですが
4フッ化フッ素樹脂塗料は、塩素(Cl)を炭素(F)にすることで強い耐候性が実現。

ファイン4Fセラミックのカタログから抜粋

フッ素塗料は耐久性に優れ、信頼性のある塗料ですが
・耐用年数が長く最高級塗料であるため、塗装費用は大幅に高くなること。
・塗料が硬いため、扱いにくい
といった懸念点もあります。

そのため、フッ素塗料を選ぶ際には、「価格」や「耐用年数」も重要な基準ですが「塗装業者さんの慣れ・不慣れ」なども考慮して選ぶ必要があります。

フッ素塗料の10年後の評判を動画で確認

フッ素塗料で外壁を塗装した10年後の仕上がりが気になる方は多いと思います。

約10年経った4Fセラミックの耐久性についてヨコイ塗装さんが動画で紹介してくださっていますので参考にしてみてください。

動画で紹介されていたファイン4Fセラミックは、フッ素塗料の中で最も普及しているスタンダードな塗料。

耐久性が高く汚れが付きにくいため、外壁をきれいな状態で保てるのが大きな特徴です。

耐用年数の長さと信頼性の高さから、フッソ塗料を進める塗装業者さんは多いようですが
一方で、扱いにくいことから勧めない塗装業者さんもいると聞くことがあります。

各塗料別に経過後の動画を紹介していますので、興味のある方はぜひ下記の塗料もご覧ください。

ラジカル塗料で塗装して5年後

シリコンで塗装して10年後

無機塗料で塗装して10年後

 

フッ素塗料の耐用年数と価格(㎡単価)

フッ素塗料は合成樹脂
アクリル<ウレタン<シリコン<フッ素
を主成分とする中で最もハイクラスの塗料。

そんなフッ素塗料の相場と耐用年数について見ていきましょう。

まずは、1㎡あたりの各塗料の単価と耐用年数

塗料 耐用年数(年) 取引価格(円/㎡)
アクリル塗料  5~7 1,400~ 
ウレタン塗料  7~10 1,700~
シリコン塗料 10~15 2,200~
フッ素塗料 15~20 3,800~

1㎡あたりの単価は、フッ素が一番高いですね。

では次に40年間のトータル外壁塗装費用をみていきましょう。

ライフサイクルコスト(LCC)という指標をご存知ですか?
新築~解体までにかかる総塗り替えのコストの指標のことです。

例えば、新築してから40年後に解体するとします。

この期間内にかかる外壁塗装のコストを各塗料で比較すると、以下のようになります。
(外壁に塗る面積は同じ条件(建て坪40坪)とします。)

塗料 塗替え数 工事費 LCC
アクリル 5回 約60万円 300万円
ウレタン 3回 約70万円 210万円
シリコン 2回 約85万円 170万円
フッ素 1回 約110万円 110万円

ライフサイクルコストでは、フッ素塗料が一番安くなります。

1回あたりの塗装費用が一番高いフッ素塗料ですが
40年というスパンで見た場合、一番安く経済的であることが分かりますね。

この費用をどうとらえるかは、お客様次第になりますが、今後のことを考えて塗料を選ぶ際には、「価格」とは少し違ったライサイクルコストという視点から考えてみるのも大切です。

フッ素塗料のメリット

以下にフッ素塗料の3つのメリットについてまとめています。

1.耐久性・耐候性に優れている

フッ素塗料は、4つの樹脂(アクリル・ウレタン・シリコン・フッ素)の中で最も耐用年数が長い塗料です。

  • 紫外線に強い
  • 酸化に強い
  • 雨水に強い
  • 温度変化に強い

特に4フッ化型は、さらに変形・変色・劣化しにくい安定性を持っています。

3フッ化型と4フッ化型の違いについて⇒

そして、実用化されて30年ほど経っており、耐用年数の長さは証明されていること。

これは、塗料を選ぶ側からすると、とても大きい安心材料になりますよね。

2.メンテナンスコストが削減できる

前項でもお伝えしておりますが、長いスパンで見る(ライフサイクルコスト)と、外壁塗装をする回数を減らすことができるため、コスト削減につながってきます。
ただ、高価であるため1回あたりの塗装費用は高くなります。

3.耐摩耗性に優れている

耐摩耗性に優れると、光沢が長持ちするため、外壁をきれいな状態で保つことができます。

■塗料によって光沢の持ちは違う
・シリコン塗料の光沢は、10年で20%減少する
・フッ素塗料は、20年で、10%しか減少しない
と言われています。

その他にも
・親水性
雨と一緒に汚れが落ちる
汚れが付着しにくい

・耐薬品性
酸性雨に強い

・防藻性、防カビ性
藻やカビが付きにくい

・耐熱性
紫外線など熱による劣化を防ぐ

といったメリットも兼ね備えています。

フッ素塗料のデメリット

フッ素塗料の3つのデメリットについて詳しく解説していきます。

1.費用が高い

上記でもお伝えしていますようにシリコン塗料で外壁塗装するのに比べて約1.5倍くらいは高くなります。

フッ素塗料にしようか一番の悩みどころです。

一般的にグレードが高い塗料は、外壁よりも環境が厳しい屋根に使うことが多いです。

屋根は面積が少ないので、シリコン塗料とフッ素塗料との差額は約8万円ほど。

外壁の場合は35坪のお家ですと約22万円もの差額が出てきます。

2.塗料が固いため塗装が難しい

フッ素塗料は、耐久性がある反面、他の塗料と比べると硬くて伸びにくいんです。

そのため、塗装が難しく、不慣れな業者さんが塗ると密着性が悪くなることもあります。

3.ひび割れしやすい

塗膜が固いため、外壁のひび割れが発生すると一緒に割れてしまうことがあります。

モルタル外壁など、動きのある素材であれば弾性タイプを選ぶ必要があります。

■弾性塗料とは?
弾性とは伸びる性質のことで、伸びることによって、ひび割れを防いでくれます。
ひび割れしやすいモルタル外壁でよく使われます。

 

4.ツヤあり塗料しか選べない

ツヤを落とす場合は、三分艶までとなります。

フッ素塗料は、塗膜の親水性を高めるため、光沢な仕上がりになります。

そのため、マットな艶消しを希望する方には不向きな塗料です。

艶消し塗料が良い方はフッ素塗料の「ナノコンポジット(水谷ペイント)」がおすすめです。

おすすめのフッ素塗料

実績があるおすすめのフッ素塗料を以下に紹介します。

KFケミカル-セミフロンスーパーマイルド2(KFケミカル)

「セミフロンスーパーマイルド2」は、KFケミカルが製造・販売しているフッ素融合のハイグレード塗料になります。

また、下塗りと上塗りの2コートプロセスなので、通常のフッ素塗料よりも価格は安くなり、工期短縮といったメリットがあります。

耐用年数は15~20年。

この塗料については「セミフロンスーパーマイルド2の特徴。耐用年数や見積価格」で詳しく解説していますので興味のある方はぜひ参考にしてください。

ファイン4Fセラミック(日本ペイント)

ファイン4Fセラミックは日本ペイントが2005年に販売した塗料です。

耐用年数は15~20年とされており、既に15年以上の耐用年数が実証済み。

「高耐候性」で「汚れに強い」といった評判が多いです。

この塗料については「ファイン4Fセラミックの特徴。価格や耐用年数」で詳しく解説しています。

スーパーセラタイトF(エスケー化研)

フッ素塗料は「耐久性」「耐汚性」「耐候性」の3要素に優れた塗料。

ただ、弱点があります。

それは、フッ素の多くが油性であり、油性は臭いがきつい。

この弱点を克服したのがエスケー化研が販売しているスーパーセラタイトF。

低汚染性なのもこの塗料の魅力の一つです。

この塗料については「スーパーセラタイトFの特徴や価格・耐用年数を解説」で詳しくまとめています。

臭いに敏感な方には特におすすめです。

フッ素塗料を使うか迷ったら、1つの目安として

外壁塗装で使われる塗料は、他にも数百種類もあり、その中から自宅にあった塗料を選ぶのは、とても大変・・。

予算や対応年数を含めて
・外壁の素材
・建物の立地条件
・劣化状況
・日当たり
など総合的な判断が必要です。

ヌリカエを使えば、17の選択式の質問に答えるだけで、我が家の予算に合った塗料を教えてくれます。

また、助成金を受けられるかの確認もできるので、時間と手間の削減にもつながります。

あくまで見積サービスとなっていいますので、価格相場や塗料の比較として使ってみると良いですよ。

公式ページはコチラ⇒