艶なしが好みだけど、艶ありのほうが耐用年数は長くなる? 外壁の色が決まったのに、今度は艶で悩んでしまう・・。
「艶なしよりも艶ありのほうが耐用年数は長くなる」
このような事を知ったら、艶なしを選んだ人は、悩んでしまいますよね。
私の家の外壁も塗装する際、とても悩んだのですが最終的に艶なしを選びました。
(理由については後述します)
このページでは、艶ありと艶なしのメリット・デメリットを中心にお伝えしています。
約30年、リフォームアドバイザーの立場で外壁塗装を見てきた私が、艶あり・艶なしの違いについて分かりやすく解説していきます。
外壁塗装で使われる5種類のツヤ
■ ツヤあり 光沢度が70以上。とても光っています。 艶がありすぎて目立つことがある。 |
■ 7分ツヤ 「艶あり」より少し抑えめの艶。 汚れにくく耐久性もあることから人気。 曇りの日などは、艶がないように見える。 |
■ 5分ツヤ 半艶とも言われています。 |
■ 3分ツヤ 少しツヤがある状態。 天気の良い日に、ツヤが少し分かる程度。 |
■ ツヤなし 艶がない状態。 マット仕上げ フラット仕上げ とも言われています。 |
外壁塗装では、5種類の艶に分けられますが、艶消しがない塗料もあります。
艶あり艶なしの違いと外壁塗装後の耐久性
結論から申し上げますと、艶ありのほうが耐久性は良くなります。
耐用年数で言えば、約2年ほど艶ありのほうが長くなります。
後程、お伝えしますメリット・デメリットを見ることで艶あり、艶なしの違いがよりハッキリしてきます。
艶ありは汚れが付着しにくい
汚れが外壁に付着すると、水分が常時付着していることになり、塗膜の劣化に繋がってしまいます。
艶ありは、表面が滑らかで汚れが付着しにくく、仮に付着しても雨水と一緒に汚れが流れやすい。
艶は、汚れが付着しにくい環境づくりに貢献しているんですね。
艶なしは汚れが付着しやすい
艶なしは、汚れが付着しやすく、艶有よりも耐久性の面で劣る。
ただ、和風に仕上げたい場合は、艶なしのほうが趣深く見える。
艶有りを艶消しにする混合剤は塗膜の性能を低下させる
フラットベースという艶消し剤を混ぜることで、艶あり塗料を艶なしにすることができるのですが、代わりに塗料の保護機能成分が薄まっていくので、耐久性が落ちてしまいます。
フラットベースとは、滑らかな表面に凹凸を作り、光が乱反射して艶を鈍く見せるツヤ消し剤。
艶ありと艶なしの耐用年数は、どのくらい違うものなんだろう
艶あり塗料は、艶なし塗料に比べると耐用年数が1.5年~3年は長いと言われています。
艶ありを選んだからといって、ずっと艶があるわけではありません。
艶感は2~3年で消えると言われています。
4年以上ともなると、艶なし塗料を使った場合と同じような状態になります。
艶あり塗料のメリット・デメリット
■メリット | ■デメリット |
◎耐久性・耐候性に優れてる | △経年劣化で艶はなくなっていく |
◎汚れにくい | △艶が目立ちすぎることがある |
◎光沢感がある | △安っぽく見えることがある |
◎どの塗料も艶ありがある |
艶なし塗料のメリット・デメリット
■メリット | ■デメリット |
◎年月が経っても見た目の変化が少ない | △汚れが付きやすい |
◎マットな自然な仕上がりになる | △艶ありより耐用年数が短くなる |
◎和風の落ち着いた外壁にピッタリ | △塗料の種類が限られてくる |
◎塗り直してもあまり変化がない | △地味に見えることがある |
艶あり塗料がおすすめな人
艶感を好む人
少しでも耐用年数を長くしたい人
「艶あり」「艶なし」どっちでも良い場合、「艶あり」をおすすめします。
耐用年数を考えると「艶あり」のほうが2年ほど長くなるからです。
艶なし塗料がおすすめな人
- 外壁を和風な仕上がりにしたい人
- 美観性を重視した人
- ジョリパット仕上げ
- リシン吹付
- スタッコ仕上げ
仕上がりにこだわりがある方は「艶なし」がおすすめです。
ただ、艶なし塗料は、汚れが付着しやすいのでグレーやベージュなど汚れが目立ちにくい色がおすすめです。
艶なし塗料について
「艶なし」は塗料が限られていて種類が少なく、艶なし塗料を選ぶ時には
- もとから艶なし
- 艶ありから艶なしにする
から選ぶことになります。
もとから艶なしの塗料
以下に紹介する塗料は、デザイン性が高い砂壁風の外壁塗装におすすめです。
このような、パターンを綺麗な状態で活かすことができます。
- 日本ペイント:インディフレシュセラ
- スズカファイン:ビーズコートフレッシュ
- 水谷ペイント:ナノコンポジットW
- 菊水化学工業:グラナダフレッシュ
- エスケー化研:アートフレッシュ
- アイカ工業:ジョリパットフレッシュ
艶あり塗料だけど艶なしにも対応可能な塗料
- 日本ペイント:パーフェクトトップ
- 日本ペイント:ファイン4Fセラミック
- SK化研 :セラミシリコン
- SK化研 :プレミアムシリコン
私の家は艶なしで外壁塗装
上記でも触れましたが、編集者の家の外壁塗装も艶あり・艶なしで悩みましたが、最終的に艶なしを選びました。
スタッコ仕上げなので、艶ありを選んでしまうと逆におかしくなってしまいます。
そして、塗膜が膨れる可能性。
外壁は、サイディングの上に弾性塗料(スタッコ仕上げ)。
この上から塗り替える時、透湿性がない塗料を塗装してしまうと、熱や湿気の逃げ場がなくなり塗膜が膨らんでしまう可能性が大。
少しでも透湿性を上げるために、艶なしを選びました。
詳しくは「【実録】スタッコ仕上げの外壁に熱膨れ。塗り替えに使う塗料は?」でまとめています。
まとめ
- 艶ありは艶なしに比べて耐久性が1.5年~3年長い
- 艶は2~3年で消えてしまう
- 仕上がりにこだわりがなく、耐用年数は長いほうが良い人は艶ありがおすすめ