コロニアル屋根の種類や特徴・デメリットなど解説。葺き替えやカバーを検討中なら必見
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葺き替えを検討している人がよく悩む、コロニアル屋根の種類。

人気のコロニアル屋根。スレート屋根の定番商品と言われているくらい多くのお家に採用されています。

人気の大きな理由の一つが安価な価格設定が挙げられます。

このページでは、そんなコロニアル屋根の種類や特徴以外に

  • 耐用年数
  • メリット・デメリット
  • 劣化症状
  • メンテナンス方法

などについてリフォームアドバイザーの目線で詳しくまとめています。

  • コロニアル屋根について詳しく知りたい
  • 葺き替えや新築を検討中でコロニアル屋根にしようか悩んでいる

という方にピッタリの内容になっていますので、ぜひ参考にしてください。

コロニアル屋根とは?

コロニアル屋根とは?

コロニアル屋根は、戸建て住宅で使われるスレート屋根材でケイミュー株式会社(パナソニックとクボタの合併会社)が製造・販売しています。

セメントと繊維質を混ぜ薄い板状にした屋根材をスレートと言います。

コロニアル屋根は、1995年の阪神淡路大震災以来に一気に普及したのですが、発売当初の屋根材にはアスベストが含まれていました

2004年にアスベストが使用禁止になって、アスベストが含まれていないコロニアル屋根に改良。

以来、開発が続けられ、現在コロニアルには4つの種類があります。

コロニアル屋根には4つの種類がある

コロニアル屋根には

  • ニューコロニアル
  • コロニアルネオ
  • コロニアルクァッド
  • コロニアルグラッサ

の4種類があり、それぞれ特徴を以下にまとめています。

アスベストを含むニューコロニアル

昭和54年~平成13年まで製造されていましたが、現在は製造されていません。

製造されていない理由は、アスベストを含む製品の製造が法律で禁止されたからです。

アスベストとは

アスベスト(石綿)とは、天然の鉱物繊維のことです。

扱いやすさや耐熱性があるなど建築資材としては、優れているのですが、肺に入ると潜伏して、肺がんなどを引き起こすなど健康被害に繋がる恐れがあります。

アスベストを含む屋根材の葺き替えは、アスベストが飛散しないよう手間がかかるため、撤去費や処分費が高額になることがあります。

カバー工法のほうが安く済むかもしれないので、見積りは「葺き替え」「カバー工法」を比較した上で決めると良いですよ。

コロニアルネオ(製造中止)

平成13年から製造されたアスベストを含まない屋根材。

現在は、製造が中止されています。

製造が中止された主な理由は、屋根材の脆さにあります。

アスベストを含まないという点では、良いのですが、アスベストに変わる素材がなかったため、通常よりも割れやすいという欠点がありました。

現在の屋根材がコロニアルネオの場合、塗装では割れる可能性があるのでカバー工法もしくは、葺き替えがおすすめです。

人気のコロニアルクァッド

平成20年に製造された屋根材。

現在も製造されていて、コロニアル屋根の中では最も使われています。

表面の塗膜が劣化しても色が褪せにくく、カラーバリエーションが豊富なのが評価されています。

ただ、販売開始からまだ十数年なのでメンテナンスや強度に関しては、十分な検証がされていないようです。

最高グレードのコロニアルグラッサ

現在も製造されていて、コロニアルグラッサよりもグレードが高い屋根材です。

屋根の表面にグラッサコートというケイミュー独自の特殊加工がなされていて、一般的な屋根材では10年で色褪せするのが、コロニアルグラッサは、色持ちが20年と言われています。

このことから、葺き替えするならコロニアルグラッサが良いと勧めるリフォーム会社が多いです。

遮熱グラッサ

コロニアルグラッサとは別に、太陽熱を反射するコロニアル遮熱グラッサがあります。

太陽熱は、屋根材を劣化させる要因の一つ。

遮熱グラッサは、この太陽熱を反射させるので屋根材の耐久性が高くなると言えます。

また、部屋内部に屋根からの熱が届きにくくなるため、快適性を少しでも高くしたいという場合にもおすすめです。

コロニアル屋根の耐用年数

コロニアル屋根の耐用年数

スレート屋根の定番と言われているコロニアル屋根の耐用年数は20~25年と言われています。

ただ、塗装による定期的なメンテナンスを怠ると20年未満でひび割れなどが起きやすく、寿命が早まる可能性が高くなります。

私の家は、コロニアルとは異なるカラーベストというスレート屋根です。

こちらも塗装によるメンテナンスが必要なのですが、実は約28年メンテンナンスを一度もしたことがないんです。

そのため、傷みが酷く、屋根のメンテンナンスは葺き替えかカバー工法のいずれか。

塗装という選択肢は、ありませんでした。

このことについては「屋根塗装からカバー工法に変えた理由」で詳しくまとめています。

やはり、メンテンナンス費用は塗装が安くカバー工法、葺き替えとなると1.5倍~2倍近く高くなります。

10年に一度は定期的な点検を行い、劣化が酷くなる前にメンテナンスすることをおすすめします。

ただ、塗装によるメンテナンスは3回が限界と言われています。

それ以上となると屋根材そのものによる劣化で、塗装によるメンテンナンス効果が見込めないことがあるので注意が必要です。

その場合は、葺き替えかカバー工法によるメンテンナンスとなります。

コロニアル屋根の劣化症状

以下にコロニアル屋根の劣化症状をまとめています。

色褪せ(白っぽくなる)

コロニアル屋根の表面を覆っている塗膜は、紫外線や雨風にさらされることで劣化していきます。

塗膜が劣化していくと色褪せしていき白っぽくなります。

色褪せは、塗膜の防水性が失われているという合図でもあります。

防水性が失われていくと、次第にコケが生えやすくなったり、屋根材の基材が傷みやすくなりますので、早めのメンテナンスが必要になってきます。

ひび割れや反り、めくれ

屋根材に塗られている塗膜の防水性が失われていくと、屋根材の基材が傷みやすく次第にひび割れ・反りといった症状が出てきます。

私の家は、約28年、塗り替えなどメンテナンスをしなかった結果、反っている部分がけっこうありました。

屋根材が反ったり、ひび割れるとそこから雨水が侵入しやすくなりますので雨漏りにつながりやすくなります。

屋根材がひび割れたり反ったりすると元に戻ることはありません。

そのため、このような症状になる前に定期的な塗装メンテンナンスが必要です。

コケや藻の繁殖

屋根カバー工法はスレート屋根にするのが一般的

コロニアル屋根に塗られている塗膜の防水性が失われていくと次第にコケが繁殖しやすくなります。

屋根材に防水性が失われると、屋根材に水分が溜まりやすくそこにコケが繁殖していきます。

コケが繁殖すると屋根材が水っぽくなるため、傷みの進行が早まっていきます。

塗装することで防水性が高まりコケの繁殖を防ぐことができます。

私の家の屋根もコケが凄く、夏場は熱で焼けて黒っぽく変色していました。

コロニアル屋根のメンテナンス

コロニアル屋根のメンテンナンス方法について以下に詳しくまとめています。

屋根塗装

屋根のメンテンナンスては、代表的な工法です。

カバー工法や葺き替えに比べると値段が安く、早く工事が終わります。

ただ、耐久性のある塗料を使うとなるとシンナー臭がするなどデメリットに感じることもあります。

屋根カバー工法

私の家は、この屋根カバー工法を行いました。

カバー工法は、屋根材の傷みが酷く塗装のメンテンナンスが出来ない場合に行う工法です。

古い屋根材の上に新たな屋根材を設置していくので、屋根を剥がして撤去する葺き替えに比べると金額が安くなります。

私の家の場合、最初は、塗装でのメンテンナンスを計画していましたが、屋根材の傷みが酷く雨漏れの危険があったのでカバー工法に計画変更しました。

屋根のメンテンナンスをされる場合は、屋根材の傷み具合を見極められる業者さんに見てもらうことが非常に重要になってきます。

屋根の葺き替え

こちらも、屋根塗装ではメンテンナンスができない時に行う工法で、古い屋根を一旦、剥がして新しい屋根材を設置します。

もし、雨漏れしている場合、カバー工法よりも葺き替えを選んだほうが無難です。

垂木や野地板の交換、もしくは補修などが必要になることがあるからです。

まとめ:4種類のコロニアル屋根の中で2つは製造中止

  • ニューコロニアル
  • コロニアルネオ
  • コロニアルクァッド
  • コロニアルグラッサ

の中で「ニューコロニアル」「コロニアルネオ」は既に製造中止されてる屋根材です。

コロニアルグラッサ・遮熱グラッサは、コロニアルクァッドよりも耐用年数がながくなりますが、価格は高くなります。

葺き替え工事は、撤去費用が高くつきます。
その分、リーズナブルな屋根材を求めるお客様が多い。

コロニアルクァッドは、その要望に沿った屋根材です。