プレミアムシリコンってどんな塗料なんだろう?
既に見積り依頼をして、塗装会社さんからこの塗料を提案されたのではないでしょうか。
初めて聞く塗料名。
我が家の外壁に使っても大丈夫?と心配になってしまいますよね。
このページでは
- プレミアムシリコン塗料の特徴
- 耐用年数や価格
- メリット・デメリット
- プレミアムシリコンを選ばなかった理由
などについてお伝えしてます
約30年、リフォームアドバイザーの立場で外壁塗装を見てきた私が、お客様と同じ目線で経験した事をお伝えしますので、役立つことが多いと自負します。
エスケー化研プレミアムシリコン塗料の特徴
プレミアムシリコンの特徴は
- 耐候性/耐久性
- 汚れにくい塗膜構造
- 色々な外壁に使える
- 光沢のある仕上がり性
- 防かび・防藻性
プレミアムシリコンは、2015年にエスケー化研から販売されてるラジカル制御型塗料です。
シリコン樹脂をベースに作られた塗料で、シリコン塗料にはない「ラジカル制御」という機能を持っています。
ラジカルって何?
ラジカルというのは、劣化因子のことです。
塗料に紫外線があたると、この因子(ラジカル)が発生して
チョーキングや割れといった症状が起きやすくなります。
塗膜の中で、こんな現象がおきてるのか~ メーカーでは、日々、このような開発を行って
よりよい製品を生み出してるんだね!
エスケー化研では、現在最も売れてる「水性セラミシリコン」に代わって、プレミアムシリコンを進めているようです。
劣化に強いことで耐用年数は、シリコン塗料よりも2~3年は長くなるのに
値段がほとんど変わらない!
エスケープレミアムシリコンの耐用年数と価格(㎡単価)
プレミアムシリコン塗料は、シリコン塗料と同程度の単価でありながら、耐用年数は2~3年長いコストパフォーマンスの良い塗料です。
塗料 | 耐用年数(年) | 価格(円/㎡単価) |
プレミアム シリコン |
12~16 | 2,500~ |
シリコン塗料 | 10~15年 | 2,200~ |
フッ素塗料 | 15年~20年 | 3,800~ |
編集者の家も
・外壁塗装
・屋根塗装(カバー工法)
を最近、済ませたばかりです。
その結果、エスケープレミアムシリコンの㎡単価は「2,500円」でした。
良心的な単価です。
このことについては、「エスケープレミアムシリコンの見積価格・㎡単価」で詳しくまとめています。
■ 延べ坪面積が30坪のお家
約70万円~90万円
■ 延べ坪面積が40坪のお家
約90万円~120万円
上塗り用のプレミアムシリコンには、「弾性」タイプのものがあります。
「弾性」タイプの特徴は、ひび割れに追従する機能を持っていることで
下地がひび割れしやすいモルタルの時に使われます。
価格は「プレミアムシリコン」よりも少し高くなります。
3つのラジカル塗料の㎡単価と耐用年数を比較
ラジカル系塗料のトップ3を比較してみると、以下のようになります。
アレスダイナミックトップ | パーフェクトトップ | プレミアムシリコン | |
メーカー価格(/㎡) | 3,300円~ | 2,930円~ | 2,750円~ |
取引価格の目安(/㎡) | 2,600円~ | 2,300円~ | 2,500円~ |
耐用年数 | 約15年 | 12~15年 | 15年 |
この3つの塗料の中で、最も早く販売されたパーフェクトトップが一番、費用が安いのが分かります。
取引価格が、見積書に反映する㎡単価になります。
でも、耐用年数ではプレミアムシリコンの方が分があります。
プレミアムシリコンとプレミアム無機の価格を比較
プレミアムシリコンよりもグレードが高いプレミアム無機と㎡単価を比べたら?
プレミアムシリコン | ㎡単価 2,300円 |
プレミアム無機 | ㎡単価 2,900~3,200円 |
外壁面積150㎡とした場合の外壁塗装の価格
プレミアム無機 | 450,000円 |
プレミアムシリコン | 345,000円 |
差額 | 約10万円 |
上記の価格には
- 高圧洗浄
- 足場代(シート)
- 養生代
- 雑部塗装費
などは含まれておらず、塗装費のみです。
この価格差は、やはり耐用年数に大きく関係しているようです。
プレミアム無機 | 18~20年 |
プレミアムシリコン | 15年 |
プレミアム無機については「エスケー化研プレミアム無機の特徴は?」で詳しくまとめています。
エスケー化研プレミアムシリコンの下塗り塗料
下塗り材を意識する方ってありませんが、塗膜を長持ちさせるために、とても大切な役割を担っています。
プレミアムシリコンの下塗り材一覧
・水性SDサーフエポプレミアム
・マイルドSDサーフエポプレミアム
・エスケーハイブリットシーラーEPO
・エスケー弾性プレミアムフィラー
水性SDサーフエポプレミアム
マイルドSDサーフエポプレミアムの特徴
窯業系サイディングでよく使われる下塗り材で、外壁の表面にできる小さいひび割れを調整しながら保護してくれます。
また、仕上がりを滑らかにしながら、色をきれいに出すといった役割も担っています。
エスケーハイブリットシーラーEPO
シーラーは、外壁の材質や劣化具合によって、上塗り材が吸い込まれてしまうのを防いでくれます。
エスケーハイブリットシーラーEPOは、浸透性に優れていて、耐アルカリ性や耐水性など様々な外壁にプレミアムシリコンを対応させられる頼もしい下塗り材。
エスケー弾性プレミアムフィラー
フィラーは、下地の表面を整えながら、上塗り材を塗りやすくする下塗り材。
エスケー弾性プレミアムフィラーは、サーフェーサーの技術開発によって保護性能やひび割れへの追従性を高めたものです。
また、きれいに塗りやすいなど職人さんへの配慮も込められた下塗り塗料です。
エスケー化研プレミアムシリコンの塗装動画
エスケープレミアムシリコンは塗装しやすい塗料。
塗装会社さんがこの塗料を勧める理由の一つです。
塗装しやすい塗料は、失敗しにくく、早く工事が終わるのでその分、工事費を抑えられたりもします。
エスケープレミアムシリコンのメリット
プレミアムシリコンのメリットを細かく紹介していくと、とっても長くなってしまうので、4つに集約しました。
耐用年数は長いのに㎡単価が安い
ラジカル(劣化因子)を制御してくれるプレミアムシリコン。
紫外線の影響を受けにくいことから耐用年数は、シリコン塗料よりも耐用年数が長く、フッ素塗料とあまり変わらない。
なのに、㎡単価は、シリコン塗料とそう変わらない。
私が外壁塗装をする時、プレミアムシリコンを提案されました。
塗装会社さんからしてもコスパが良い塗料は、提案しやすいようです。
艶有~艶消しまである
一般的に外壁塗料というと艶有はありますが、艶なしは無いこと多いです。
プレミアムシリコンの場合、艶あり・半艶・3分ツヤ・艶消しの4種類があるので、好みに合わせることができます。
個人的には、濃い色(黒色・紺色・ダークブラウン)は艶はあまりないほうが良いです。
安っぽく見えてしまうからです。
艶が似合わない色(黒色・紺色)や和風テイストの外壁の場合は、ツヤなしを選ぶ方が多いですがデメリットがあります。
それは耐用年数が2~3年ほど短くなってしまうことです。
なので、総合的に考えてツヤあり・ツヤなしを選ばなくてはいけません。
このことについては「外壁塗装で悩む艶ありと艶なし。耐用年数にも影響するって本当?」で詳しくまとめていますので、気になる方は参考にしてください。
外壁塗装中の臭いが気になる方には安心
外壁塗装をする時、不安になるのがシンナー臭かと思います。
プレミアムシリコンは、水性塗料ですので臭いは、気にならないくらい抑えられています。
私の家も水性塗料だったので、塗装中の臭いはほとんど気にならなかったです。
低汚染塗料なので汚れに強い
緻密な架橋塗膜を形成しているプレミアムシリコンは、汚れが付きにくい。
なので特に汚れが目立つ色(黒色・紺色・白色など)には、おすすめです。
低汚染塗料とは、汚れが付きにくい塗料のことです。
そのため、長く綺麗な外壁を保つことが可能です。
もっと詳しく低汚染塗料について知りたい!という方は「低汚染塗料は汚れを洗い流す?一般的な塗料と比較」もぜひご覧ください。
エスケー化研プレミアムシリコンのデメリット
プレミアムシリコンのデメリットは、まだ実績が少ないことです。
塗料の事でよくある質問
「10年後の仕上がりが気になります」
当サイトでも、各塗料の10年後の塗装状況が分かる動画をピックアップしているのですが
2015年に販売されたばかりの塗料なので
・10年後の仕上がり状況がどうなのか?
・10年後には、何かしらの劣化症状は現れるのか?
この検証がまだできていない状態です。
このことが不安で、シリコン塗料もしくは、フッ素塗料を選ぶ方もいらっしゃいます。
ただ、実績を積み重ねたエスケー化研があらゆるテストを経たあとで
「シリコン塗料よりも長い」
と言っているので、心配ない。というのが現段階での正直な意見で恐らく、多くの塗装業者も同じ意見だと思います。
また、塗装後10年保証を付ける塗装会社が多く、それだけ信頼されている塗料と言えます。
エスケープレミアムシリコンには、どんな色がある?
以下にエスケープレミアムシリコンの色見本と人気色についてお伝えします。
エスケープレミアムシリコンの色見本
(パソコン・スマホで見る色と実際の色見本とでは、若干の違いがあります)
仕上がりのイメージ作りには、エスケー化研の塗り替えシミュレーションが役立ちます。
詳しくは「住宅塗り替えシミュレーション」
使い方は簡単です。
まずは、あなたのお家と似た外観を探してください。
見つかりましたら、その外観をタップ(クリック)してくださし。
すると、以下のようなページに切り替わります。
- ①「外壁1」「外壁2」「幕板」~「付帯部」のいずれかを押す。
- ②色を選ぶ
- ③選んだ色が外観に反映される
という仕組みになっています。
人気色について
エスケープレミアムシリコンに限らずですが、外壁で良く使われる色は
- 紺色
- 黒色
- ベージュ
- グレー
- 白色
これらの色が人気です。
人気の理由については「人気の外壁の色は?【理由あって選ばれてるBEST5】塗装前に要確認」で詳しくまとめていますので、色選びの目安として参考にしてください。
エスケープレミアムシリコンを選ばなかった理由
我が家はつい最近、外壁塗装を済ませたばかりです。
複数の塗装会社さんが提案してれたこともあり、エスケープレミアムシリコンは、候補の一つでした。
最終的に、別の塗料を使うことにしました。
その理由は、現状の外壁に熱膨れという厄介な劣化症状が出ていたからなんです。
もし、エスケープレミアムシリコンを塗ると施工不良を起こす可能性がありました。
10社の塗装会社の意見を聞いた結果、エスケー化研の下塗り塗料+遮熱塗料で対策するのが一番現実的と知りました。
このことについては「【実録】スタッコ仕上げの外壁に熱膨れ。塗り替えに使う塗料は?」で詳しくまとめていますので興味のある方は参考にしてください。
もし、プレミアムシリコンを塗っていたら、熱膨れがひどくなり塗膜が風船のように膨らんで剥がれる可能性がありました。
今では無事、対策できて本当に良かったと思っています。
「現地調査」でしっかりと調査し、外壁の劣化症状を見抜いた塗装会社さんのお陰です。(詳しくは「施工不良で悩みたくない!外壁塗装前の現地調査の時に見ておきたいたった1つの事とは」でまとめています。)
エスケープレミアムシリコンは、とても良い塗料ですが、お家の外壁(劣化症状)に合った塗料を選ぶことも大切です。
一つの目安として
外壁塗装で使われる塗料は、他にも数百種類もあり、その中から自宅にあった塗料を選ぶのは、とても大変・・。
予算や対応年数を含めて
外壁の素材
建物の立地条件
劣化状況
日当たり
など総合的な判断が必要です。
ヌリカエを使えば、外壁の劣化具合(診断結果)や予算に合った塗料の目安を知ることができます。
あくまで見積サービスとなっていいますので、現状の外壁の劣化状態や、外壁塗装の相場、塗料の比較として使ってみると良いですよ。
以下のページでは、実際の体験談をまとめています。
利用しようか悩んでいる方は「ヌリカエは評判・口コミ通り?外壁塗装を体験してデメリットや特徴を徹底解説」もぜひ参考にしてください。
まとめ
プレミアムシリコンは、耐用年数の割りに価格が安くコストパフォーマンスの高い塗料です。
水性塗料は、溶剤系塗料に劣ると言われてきましたがラジカル制御など性能がが高くなる近年では、ほとんど差がなくなっているように思います。
プレミアムシリコンは、販売されて間もない塗料ではありますが、塗装会社が10年保証を出せるほど信頼性は高い。
特に
- 耐用年数:10年以上
- 外壁塗装の予算:70万円以内
あたりを希望している方にとっては、おすすめの塗料と言えます。
ただ、外壁の状態によってはプラミアムシリコン以外のほうが良いということもあります。
このことについては「外壁塗膜(弾性塗料)の熱膨れを完璧に対策したのは10社中1社」で詳しくまとめています。